【大学選手権】早大は準優勝「力負けと認めざるを得ない」小宮山悟監督が感じた青学大の強さとは
◆報知新聞社後援 第73回全日本大学野球選手権▽決勝 青学大2―1早大(16日・神宮) 頂点までわずかに届かなかった。早大は再三の好機を作ったが、13残塁で逆転負け。初の全国大会采配は準Vに終わり、小宮山悟監督(58)は素直に敗戦を認めた。 「ここというところで、ねじ伏せられた。さすが東都を3連覇したチーム。あと一歩ではあるが、実際に選手の能力を比べると、力負けと認めざるを得ない」 4回先頭の四球から敵失に乗じて先取点を奪い、なおも無死三塁のチャンス。しかし、後続が断たれた。逆転されたのは直後の5回。8回にも1死満塁としたが、本塁は遠かった。青学大の強さの本質をこう語った。 「投手にボールの高さの間違いがない。東都で入れ替え戦のある厳しさの中、全員に浸透しています。『1点を何が何でも阻止する』という執着心は、トーナメントでは分がある」 収穫もあった。今春リーグ戦では先発の機会がなかった187センチの大型右腕・鹿田泰生(4年=早実)をまっさらなマウンドへ送り出した。「長くても3回」と正捕手で主将の印出太一(4年=中京大中京)には伝えていたが、印出から「もう1イニング行けます」と2度も後押しがあった。5回4安打2失点の好投に「あの強力打線が鹿田のボールを打ちあぐねていた。素晴らしい投球だったと思います」とたたえた。 「チームは秋に完成する」が持論だ。「指導力不足。パワハラにならない程度に指導します。秋は一回りも二回りも強くなったチームで、今度こそ神宮大会でという思いでいます。たまらない夏合宿になる」と指揮官。実りの秋へ、再スタートを切る。(加藤 弘士)
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