汚染一方の聖なるヤムナ川 ヒンズー教祭典間近のインド
ニューデリー、インド、10月30日 (AP) ― インドで最も神聖な川の一つ、ニューデリーのヤムナ川は、首都周辺の産業から排出された汚染物質により、広大な部分が白い有毒な泡で覆われている。 ヤムナ川は首都の水の半分以上を供給しているため、汚染は住民に深刻な健康被害をもたらしている。 また、ニューデリーは毎年、世界でも最悪な大気汚染に見舞われており、現在の祭りシーズンは状況をさらに悪化させている。 10月29日には、大気質指数が世界保健機関の品質ガイドラインの18倍となる、273という "非常に悪い"数値に低下した。 PM2.5の微粒子は肺の奥深くまで入り込み、病気を引き起こす可能性がある。 それでも、ヒンズー教の信奉者はヤムナ川での宗教的修行を諦めはしない。 29日の朝も、若いカップルが水浴びをしていた。 全長1376キロのヤムナ川は、ヒンズー教徒にとって最も聖なる流れの一つであると同時に、世界で最も汚染された川でもある。 特に、ヒンズー教の祭りであるチャートプジャの時期には、汚染が悪化することが予想される。 汚染防止法が制定され、当局が何十もの下水処理場を設置しているにもかかわらず、下水、農薬、工業廃水が水路に流れ込み、川は年々汚れている。 関係者は来月、数千人ものヒンズー教徒が、泡立った有毒な水に膝まで浸かり、時にはチャートプジャを記念して神聖な水浴びをするのではないかと懸念している。 (日本語翻訳・編集 アフロ)