【証言・北方領土】水晶島と国後島・元島民 佐藤健夫さん(4)
首脳会談に「期待」
―今回の首脳会談には期待しますか? してますね。やっぱり、今回、これだけ両首脳が会ってですね、何回もね、そして、盛り上がって、日本も協力しますよっていう中で、何も、ね、ロシアのないっていうことであればさ、もう、これからはもう期待できないんでないかと。これだけ日本がさ、経済協力や極東の開発に協力しますよって、その内容見るとね、相当金も出さないとならないね、日本は。それでも、そういうことはさ、領土問題に前進したいというね、安倍首相の決意が入ってると思うよ。だから、私は期待してますね。応援してください。 ―この機会を逃すと、向こうに住んでいた世代がますます高齢化する。 そうですね。もうやっぱり元島民と2世、3世の感じ方って、住んだ人と、やっぱり、ね、話を聞いただけではね、やっぱり違うと思います、全然ね。だからね、2世、3世の人は共住っていうことはね、何もごく自然に言うんですよ。僕自身は、逃げてきたこともあるけど、混住っていう時代あったんだよね、強制送還される前、何年、二、三年は。混住っていうことで、割と…(映画の)『ジョバンニの島』見られました? ―はい。 あっこで一緒に住んでる場面もあると思うけど、あれは、まあ、兵隊とか、ね、そういうふうに関連した人が多いんだろうと思うけど、一般住民だったら、もっとなごやかにね、暮らせると思う。僕たちの年代になると、やっぱり、ちょっと違和感があるんですよね、一緒に住めるかっていうと、ちょっと抵抗あるんですよ。だけどもう2世、3世の時代になってきますからね、仲良くして、暮らしてもらうことはね、いいことだと思うの。ね、そういうことで、今は、自由にね、行き来できるっていう、生きてるうち、もう何年も先ないから、せめて自由に行き来できるぐらいはね、すぐにしてほしいなと。 ―そうすれば、お祖父さんのお墓や水晶島にも行ける。 ええ。爺爺岳もまた見れるからね。 はい。エトピリカっていう船も立派んなって年寄りでもね…前はね、階段など急だったんですよ、大変だったんですよ。だから、足悪かったら行けないんだけど、今はね、すごくいいくなってるからね、やっぱり自由に行きたいんですよ。もっと回数を多くしてね、もう3年に1カ所行ったら3年行けないですからね。だから、もう、私も最後だなと思って参加しましたけど。 ※「証言」の中には、現在では適切ではないとされる表現が含まれている場合がありますが、修正などはせずにそのままにしてあります。