8連覇狙う名城大・米田監督「大混戦でおそらくアンカー勝負」最終6区は主将の谷本を配置し「1勝にこだわる」/全日本大学女子駅伝
◇第42回全日本大学女子駅伝(10月27日/宮城・弘進ゴムアスリートパーク仙台発着6区間38.0km) 全日本大学女子駅伝 全チームのオーダーをチェック! 10月27日に開催される第42回全日本大学女子駅伝の開会式と前日会見が、同26日に仙台市内で行われた。会見に参加したのは、前回1~7位を占めた名城大の米田勝朗監督、大東大の外園隆監督、立命大の杉村憲一監督、城西大の赤羽周平監督、日体大の佐藤洋平監督、大阪学大の弘潤一監督、関西大の村元雅弘監督の7名。それぞれ大会に懸ける意気込みや目標などを述べた。 前回の覇者で、8年連続9回目の優勝を目指す名城大の米田監督は、「連覇というよりも、主将の谷本(七星、4年)が常に言っている、『このチームでの1勝』にこだわってがんばってくれると思います」と選手たちの奮闘に期待している。 12月の全日本大学女子選抜駅伝(富士山女子駅伝)と合わせて、駅伝では6年間勝ち続けてきた。ゆえに選手は「10月から12月にかけて気持ちの中でいっぱいいっぱい。1月から3月まで気が抜けるところが春先に出てしまい、トラックシーズンはなかなか結果が出せなかった」という。それでも指揮官は、「夏合宿を経て、秋以降は徐々に調子が上がって、この10月に入ってからは例年どおりの試合上がりというか、去年よりも全体的な調子は上がっている」と自信をのぞかせる。 区間エントリーでは、チームの中軸を担う米澤奈々香、原田紗希(ともに3年)、谷本の3人が、順当に昨年と同じ1区、5区、6区に入った。「明日は大混戦で、おそらくアンカー勝負になると思っています。谷本をアンカーに持ってこられるオーダーを組めたことは大きなポイントになる」と米田監督。そのうえで、「そこまでは常に先頭争いをしながら、6区にたすきが渡った時に、最悪でも先頭から30秒以内であれば、谷本が逆転してくれるんじゃないかと期待しています」とレースプランを描く。 誤算があったとすれば、前回ルーキーながら2区を区間2位と好走した開催地・宮城県出身の力丸楓(2年)が、エントリー登録後に故障し、出走できないこと。その代わりには上野寧々(3年)が担当。上野は10月に入って3000mや5000mの自己記録を大幅に更新した勢いを買われた。 上野は愛知・名古屋大谷高出身で、チームでただ一人、一般入試から入学してきた選手。高校時代から全国で活躍してきたエリート選手が多い名城大の中で、こうした選手の存在がチームを活気づけてきた面を見逃すことはできないだろう。 さらに3区には、前々回は2区で、前回は3区で区間賞を獲得した石松愛朱加(3年)が入り、4区には2週間前に5000mで16分01秒29をマークするなど、成長著しい瀬木彩花(2年)が起用された。今年の名城大も強力な布陣でライバルたちの挑戦を受けることになる。 レースは10月27日(日)12時10分、宮城県仙台市の弘進ゴムアスリートパーク仙台(仙台市陸上競技場)発着の6区間38.0kmで、26チームが出場して争われる。 日本テレビ系列で12時00分から生中継され、スタート直前からTVerにて無料ライブ配信も行われる。
小野哲史/月刊陸上競技