午前の日経平均は反落、米株安を嫌気 米CPI待ちも
[東京 11日 ロイター] - 午前の東京株式市場で日経平均は、前営業日比254円78銭安の3万9112円80銭と反落した。米国市場での株安を嫌気し、半導体関連株を中心に弱かった。米消費者物価指数(CPI)の発表を日本時間の今晩に控えて模様眺めが強まる中、徐々に水準を切り下げた。 日経平均は9円安と小安く始まった後、小幅プラスに一時転じたものの、短時間で再びマイナスに沈んだ。5日移動平均線をサポートとして下げ渋る場面もあったが、これを割り込むと前場終盤にかけて徐々に下げ幅を拡大した。 米国市場で半導体株安となり、国内の関連株は総じて弱かった。海外時間に進行したドル/円の円安が一服し、輸出株の一角は朝方のプラスからマイナスに転じた。一方、金利が上昇基調となる中、銀行や保険は小じっかりだった。 朝方に日銀が発表した11月の企業物価指数(CGPI)速報は、前年比で3.7%上昇と、ロイターがまとめた民間調査機関の予測中央値の3.4%上昇を上回った。 市場では「このところのレンジ上限付近での値動きが続いており、むしろ堅調な相場付きとみていいのではないか」(内藤証券の田部井美彦投資調査部長)との声が聞かれた。一方、米CPIを前に薄商いとなっており「先物に振らされる可能性があり、注意は必要」(田部井氏)という。 TOPIXは0.24%安の2734.84ポイントで午前の取引を終了した。東証プライム市場の売買代金は1兆7596億4800万円だった。東証33業種では、値上がりは保険や銀行、その他製品など9業種、値下がりは医薬品やサービス、非鉄金属など24業種だった。 アドバンテストは軟調、トヨタ自動車はさえない。USスチール買収計画について、バイデン米大統領が国家安全保障を理由に正式に阻止する計画との報道があった日本製鉄は小安い。一方、三菱重工業やキッコーマンが堅調。三菱UFJフィナンシャル・グループはしっかりだった。 東証プライム市場の騰落数は、値上がりが604銘柄(36%)、値下がりは969銘柄(58%)、変わらずは70銘柄(4%)だった。