盛り上がる転職市場で“なぜか敬遠されてしまう人”の共通点…歓迎される人材になるために不可欠な「3つのオーラ」とは?【エグゼクティブ転職のプロが解説】
具体的かつ未来志向の会話、ものの見方ができる人
私が長らくお付き合いしている50代のAさんは、数年前から自分より一回り若い創業者のもとで、同社のグローバル展開を支援する幹部として活躍しています。 「アジアを中心に20カ国近くの拠点展開を果たすことができ、そのネットワークにご期待いただいているクライアントのB社から、ドイツ拠点も支援してほしいということで、10年近く前にベルリンにオフィスを開設したんです。これは前職でお付き合いのあったドイツ人の方とのご縁が有効で、土地勘のない場所だったのですがうまく現地で立ち上げできました。 次に北米に展開したいということで着任し、ニューヨークにオフィスを開設。ただいま拡大中です。ここはもともと私が金融会社時代に10年ほど赴任していたこともあって、現地ネットワークは豊富ですから、ビジネスはスムーズに進んでいますよ。今後はアジアのみならず、欧米への展開も加速させて、グローバルファームとして存在感を出していきたいですね」 このように、世代や国境まで超えて、常にそのときどきの新組織にスムーズになじみ、経営者や同僚と良いコミュニケーションを築き続けるAさんのような方は、とにかく話が具体的で面白いです。 「歓迎される人・その1」は、具体的かつ未来志向の会話、ものの見方ができる人です。これに対してNGなのは「抽象的、非現実的、過去に縛られる」人。 残念ながら、大手企業1社育ちの管理職層などにこのタイプは非常に多く、なにを伺っても「べき論」や抽象的な話しか出てきません。聞いている方も理解しにくく、率直に言って話がつまらないのでストレスを感じがちです。 何よりも、「実際にこれからどんなことをやるのか」にワクワクしたいのに(させる立場なのに)、「前職はこうだった」というような話を繰り返すのも特徴で、同僚からすると「はいはい。それ、終わった昔話ですよね。時代は変わっているのに……」と鼻白んでしまいます。 Aさんのような方と一緒にいると自分にも元気が湧き出てくるのに対して、後者のような人からはエネルギーを奪われるように思えるものです。