田中賢介氏 大谷翔平の「胸つかみ走法」での初スライディングにお墨付き「安心」長谷川滋利氏は驚き
◇ワールドシリーズ第4戦 ドジャース―ヤンキース(2024年10月29日 ニューヨーク) 【写真あり】右胸をつかみながらスライディングする現役時代の田中賢介氏 ドジャースの大谷翔平投手(30)が29日(日本時間30日)、敵地でのヤンキースとのワールドシリーズ(WS)第4戦に「1番・DH」で先発出場。5回の第3打席で左肩負傷後、初安打となる中前打を放った。 5回、スミスがソロを放って3-5と追い上げ、エドマンが四球を選んで出塁すると、ヤンキースベンチは先発・ヒルに代え、救援左腕のT・ヒルを投入した。そのT・ヒルの第1球、内寄りの速球を振り抜き、中前に運んで一、二塁に好機を拡大した。続くベッツの遊ゴロで二進の大谷はアウトとなったが、二塁へ果敢スライディング。ケガの影響を感じさせない全力プレーを見せた。 大谷は亜脱臼した左肩をかばうようにユニホームの首元をつかみ、なるべく左肩を揺らさないようにして走塁。この姿に重なったのが日本ハム時代の先輩にあたる田中賢介氏だ。奇しくも田中氏はNHK―BSの解説者としてワールドシリーズを取材中。田中氏は自身が現役時代の2015年に右肩を亜脱臼しながらプレーした際も右手を胸に当てて走る大谷と同様の走り方を見せており、当時の経験から第3戦の中継では「スイングは問題ないと思うんですが、走る時が痛いんですよ。私も全く同じことをやったんですけど、(ユニホームを)持っていると肩がズレないので走っていても痛くないんですよね」と解説していた。 大谷もこの「胸つかみ走法」について「スライディングをした時に、今の状態だと(左肩が)外れる場合が多いので、それを防ぐためにやっていた」と説明。当時、日本ハムでプレーしていた大谷も先輩の姿を覚えていた可能性もある。 田中氏はこの日のNHK―BSの解説でも大谷について「走る時が一番痛い。特に引いた時。引かないように(首元に)手を置いているんだと思います」と説明。自身の体験談として「走るのが痛かったですね。後ろに腕を引かないように持っていました」とし、大谷が覚えていたかどうかについては「どうなんでしょうね。10年前ですからね。自分で思いついたのかもしれません」と話した。 田中氏は大谷が負傷後初めてスライディングした場面について「(ユニホームを)持っていれば肩が悪くなることはないと思うので安心ですね」とお墨付き。同じく解説を務め、現役時代はエンゼルス、マリナーズで活躍した長谷川滋利氏は「あの感じでも速いですね」と大谷のスピードに驚いていた。