小4でボルダー、リードの両方で全国優勝! “五輪”を目指す小学生クライマーとは?
福岡県の渡邉風馬さん(小5)は、スポーツクライミングの全国大会で優勝。ワールドカップや五輪での優勝を目指すだけでなく、大自然の中に飛び出して大きな岩に挑んでもいる”二刀流”の小学生クライマーです。小中学生向けのニュース月刊誌「ジュニアエラ3月号」(朝日新聞出版)からお届けします。 【写真】急な岩場にも挑む風馬さん(全4枚) ■幼いころから遊び感覚で親しむ 垂直にそそり立つ壁に設けられたカラフルなホールドをつかみ、道具に頼らず登るスポーツクライミング。五輪にも2021年の東京大会から採用された注目の競技に、渡邉風馬さんは、元日本代表の両親が営むジムで、幼いころから遊び感覚で親しんできた。 スポーツクライミングには、低めの壁を命綱をつけずに登ってクリアした課題の数を競う「ボルダー(ボルダリング)」と、高めの壁を命綱をつけて登って高さを競う「リード」があり、それぞれに魅力や難しさがある(※2024年のパリ五輪では「ボルダー」と「リード」の総合成績を競う複合種目のほか、登る速さを競う「スピード」が単独種目として行われる)。 「どんなふうに登ればいいのかを考えるのが楽しい」と語る風馬さんは、小4の23年、その両方で全国優勝。将来は、ワールドカップや五輪を目指している。 ■スポーツクライミングのほか自然の岩にも挑む 夢はそれだけではない。クライミングはもともと、自然の岩を登ることから始まった。世界各地に、さまざまな難易度が設定された岩場があり、今も多くの愛好家がいる。風馬さんは幼いころからスポーツクライミングに親しむだけでなく、両親と一緒に各地の岩場を家族旅行感覚で訪れ、自然の岩にも挑み続けているのだ。
■いつかは最高難度を更新したい 岩の難易度は、最初にその岩に登った者が仮に決め、次に登った者と協議して確定させる。「自分も新しい岩に挑戦して、いつかは最高難度を更新したい」―そんな〝二刀流〟の夢を胸に、風馬さんは今日も壁や岩に挑んでいる。 ○わたなべ・ふうま/2013年6月22日、福岡県生まれ。ともに元日本代表の両親が営むジムで幼いころからクライミングに親しみ、5歳で競技会デビュー。小4の23年、全国ボルダリング小学生競技大会と小学生リードクライミング競技会岸和田大会の小3・小4のクラスで優勝した。 (取材・文/ジュニアエラ編集部)
ジュニアエラ編集部