尊富士、110年ぶり新入幕V決めた一番以来、231日ぶりに幕内白星【大相撲九州場所】
◇10日 大相撲九州場所 初日(福岡国際センター) 3場所ぶりに幕内復帰を果たした西前頭16枚目・尊富士(伊勢ケ浜)が、新入幕の朝紅龍(高砂)をはたき込みで破って白星発進。110年ぶりの新入幕優勝を決めた春場所千秋楽以来、幕内で231日ぶりに勝ち名乗りを受けた。 同場所14日目で右足首を負傷したが、千秋楽で強行出場して賜杯をつかんだ尊富士は、夏場所を全休。十両に転落した名古屋場所は途中出場し、2連勝して関取の地位の維持を確実にして休場した。満を持して初日から出場した秋場所では、13勝を挙げて十両優勝を果たした。 場所前に「とりあえず三役を目指したいです。そして、また優勝したい。ただそれだけですね」と意気込みを語っていた尊富士。まずは幕内前半の土俵を盛り上げ、番付を駆け上がる。 ◆尊富士弥輝也(たけるふじ・みきや) 本名は石岡弥輝也。1999年4月9日生まれ、青森県五所川原市出身の25歳。6歳で相撲を始め、最初に通った中泊道場では十両阿武咲が先輩だった。中1から、現在の師匠・伊勢ケ浜親方(元横綱旭富士)のしこ名を冠する「つがる旭富士ジュニアクラブ」に移った。鳥取城北高を経て日大を卒業後、伊勢ケ浜部屋に入門。2022年秋場所で初土俵。所要8場所で新十両に昇進し、十両を1場所で通過。所要9場所での新入幕は、年6場所制となった58年以降で史上最速タイ。三賞は殊勲、技能、敢闘とも1回ずつ。得意は突き、押し。184センチ、143キロ。
中日スポーツ