安倍派幹部、検察審査会どう判断 還流側議員に厳しい議決も
自民党派閥の政治資金パーティーを巡る事件は、告発を端緒とした東京地検特捜部の独自捜査で安倍派(清和政策研究会)の組織的な裏金づくりが露呈した。幹部議員らは「立件せず」と結論付けられており、不起訴の妥当性を判断する検察審査会で審査されるかどうかが注目される。一方、還流分を裏金にした議員側は、検察が不起訴としても検審で厳しい議決が出るとの見方が検察内で出ている。 今回の捜査は神戸学院大の上脇博之教授による告発がきっかけ。自民5派閥が政治資金収支報告書に記したパーティー収入と購入した政治団体側の支出を突き合わせ、派閥側で収入の過少記載が確認されたとの内容だった。 特捜部は捜査を進める中で、安倍派ではパーティー券の販売ノルマ超過分を収支報告書の収入に記載せず議員側に還流。受領した議員側も収入として書いていなかったことを突き止めた。 特捜部は18年以降の5年間で裏金4千万円超とされる議員ら3人を立件した。検察関係者は「3千万円程度だと不起訴になっても、検審から再捜査を求められるのではないか」と話した。