「薬剤師になりたい」女子生徒死亡 子ども狙った“通り魔”的犯行か 北九州市・中学生2人死傷
日テレNEWS NNN
福岡県北九州市の飲食店で、中学生の男女2人が男に刺され、女子生徒が死亡しました。刺した男は逃走中です。突然奪われた15歳の命。16日、現場には花がたむけられ手を合わせる人たちの姿がありました。
中学3年生、15歳の中島咲彩さん。小学生の卒業文集では、「薬剤師になりたい」とつづっていました。 凄惨(せいさん)な事件から2日。 近所の住民(16日) 「若い命が失われてかわいそう。ただそれだけです」 近所の住民 「全然関係ないけど、気持ちでね、15歳でしょ」 ◇ 帰りに友達とマクドナルドへ。そんな、学生のありふれた日常は一変しました。
14日午後8時15分頃、中島さんは同じ中学校に通う友人の男子生徒と、塾の帰りに寄ったとみられます。席の確保などをしたあと、入店から約10分後にレジへ。前に並んでいたのは2、3人でした。事件は、2人が並び始めた直後に起きました。 男子生徒(15) 「知らない人に刺された」 犯人は40歳くらいの男です。店に入ったあと、まっすぐ2人の方へ。無言で立て続けに2人を刺し、すぐに逃走。わずか30秒足らずの犯行でした。
店の出入り口は2か所で、男が進入したのはレジの正面にある国道側の出入り口です。2人を襲ったあと、逃走する際も同じ出入り口を使ったとみられ、その後、北側へ逃走したといいます。 中島さんは腹部を刺され、死亡。男子生徒は、腰を刺されて入院していますが、捜査関係者によると、男子生徒の刺し傷は、致命傷になりかねないほど深い傷だったことが新たに分かりました。 2人に、強い殺意を抱いていたとみられる男。ただ、男子生徒は病院に運ばれる際、「犯人のことは知らない」と話していたということです。 面識がなかったとすると、どんな犯人像が浮かび上がるのでしょうか。
元神奈川県警捜査一課長の鳴海達之氏は、次のように分析します。 元神奈川県警捜査一課長 鳴海達之氏 「率直な意見は、通り魔的な犯行だと思う。恨みとか動機を持つ人は、人を刺す時に言葉を発する(傾向)。今回無言なので、何も言わずに刺すのは、ほとんどが通り魔的な犯行だと私は見ている」 “子どもを狙った通り魔“ではないかと指摘します。 元神奈川県警捜査一課長 鳴海達之氏 「過去に何かがあって、刺した経験がある者じゃないと、30秒で2人をいっぺんに刺すことはできないと思う。防犯カメラなんか関係ないと思っているのだろう。刺したい衝動が先に出ていると思う」 さらに… 元神奈川県警捜査一課長 鳴海達之氏 「この時間帯に子どもたちがいると知らないと、この犯行はできない。土地勘はあると思う。いきなり他から来て、ここを狙ってということではないと思う」 逃走を続けている男。