６回、空振り三振に倒れる小野寺（撮影・飯室逸平）

　「阪神０－６日本ハム」（３０日、甲子園球場） 　阪神は今季６度目の完封負け。首位・広島と変わらず１ゲーム差ながら、３位・巨人に０・５差に縮められた。阪神はスコア「２－８」で敗戦した前日２９日に続いて２試合連続の大敗。デイリースポーツ評論家・中田良弘氏は現時点での勢いの差が如実に出た試合内容だったと指摘した。 【写真】遊ゴロに倒れ視線を落とす大山　阪神ベンチがどんよりすぎる 　◇　◇ 　阪神は打線の課題が浮き彫りとなった内容だ。やはりクリーンアップ。この日は３番に小野寺が起用され、４番・大山・５番・渡辺の並びだった。ただ、３人で１１打数無安打。中でも小野寺は３打数３三振と期待に応えられなかった。 　１番・近本、２番・中野が出塁しても、その走者をかえさなければいけないクリーンアップに当たりが出ない。この日は近本が初回の先頭打席で左前打。四回は、この回先頭の中野が四球で出塁したものの共に後続が続かなかった。相手先発の山崎は絶好調だったようには見えなかったが、阪神の各打者が山崎の球種に的を絞りきれていないように感じた。 　そして日本ハムは前日２９日とこの日の２試合で合計１４得点。若い選手に勢いを感じる。水谷はこの２試合で計７安打だ。また、出塁した走者は常に阪神バッテリーへプレッシャーをかけてくる。このことが、この日「６番・投手」で先発出場した山崎の先制タイムリーや阪神守備のミスを誘う形となった。 　そして何よりも印象的だったのは、選手がのびのびとプレーしている点。試合前のアップから雰囲気がすごい。ものすごく元気というか、活気がある。ゲームでも新庄監督が就任してから植え付けようとしてきたものが発揮できるようになっている。現時点での勢いの差を感じる２試合だった。