【天皇杯】J3金沢は甲南大に逆転負け…17本のシュートを浴びる
◆天皇杯全日本サッカー選手権▽1回戦 甲南大1-1(PK4-3)金沢 (25日、金沢ゴーゴーカレースタジアム) 石川県代表のJ3ツエーゲン金沢は、1-1の延長戦の末、PK戦では3-4で兵庫県代表の甲南大に敗れ、初戦突破を果たせなかった。前半9分にDF庄司朋乃也(26)がCKから鮮やかなヘディングで先制したが、その後はピンチが連続。金沢のシュート数11本に対し、甲南大は17本と、まさかの力負けとなった。伊藤彰監督は「サポーターが多く来てくれた中、次に進めなかったことは本当に残念で、申し訳なく思います」と振り返った。 先発メンバーには、主力のDF井上竜太(23)とDF山本義道(28)、DF庄司の3人を軸に守備を固め、8人はリーグ戦で出場機会の少ない選手を起用した。前半9分に先制点を奪った後は、ボールをキープできずに防戦の場面が連続。後半17分には1-1の同点に追いつかれた。伊藤監督は「先制した後は、ゲームコントロールしながらプレーできる状態だったが、時間が経つにつれて相手がパワーを出してきた。我々がそれを受けてしまったことが敗因かなと思う」と振り返った。 後半30分には主力メンバーのMF梶浦勇輝(20)とFW杉浦恭平(35)を投入し、徐々に巻き返しを図った。優勢となった延長戦ではバー直撃の惜しいシュートもあったが、PK戦に突入。甲南大の1人目のキッカーが外して優位に進めたが、金沢は4、5人目でミスして、逆転負けを許した。伊藤監督は「今回、チャンスをもらった選手がどれだけアピールできるかという個人の面もあるが、戦術的な部分では今まで通りにいかなかった。相手が大学生、J1、J2だろうと、戦う姿勢が今日に限っては足りなかった。難しいゲームだからこそ、メンタリティーが垣間見えたし、選手が力を出せなかったのは自分の責任だと思う」と振り返った。 天皇杯で2回戦に進めなかったが、リーグ戦では9戦連続で負けなしと好調をキープ。「このゲームで何をつかんだのか。天皇杯、ルヴァンカップ、リーグ戦と大会に関係なく、年間を通して、一つ一つ積み上げることが大事」と指揮官。悔しい敗戦も糧にして、一歩ずつ前に進む。(中田 康博)
報知新聞社