悪質な保護者の苦情、薄給…韓国の若い教師、1年に576人が退職
【08月01日 KOREA WAVE】韓国で昨年、退職した低年次の小・中・高教師が500人余りに達した。ソウル瑞二小学校での教師死亡事件などで浮き彫りになったハラスメントに対する不安感や低い報酬が原因とみられる。 教育省の資料によると、昨年3月から今年2月の間に退職した10年目未満の小・中・高教師は576人だ。今年予定された教師の新規採用規模(約7000人)の8.2%に当たる。 10年目未満の退職教師の数は2020年が448人、2021年が466人、2022年が531人で、年々増えている。5年目未満の退職教師に限ると369人で、最近5年間で最も多かった。 こうした退職教員の増加は、昨年7月にソウル瑞二小学校で起きた死亡事件が影響しているとみられる。生徒と保護者からの相次ぐ苦情によるストレスと不安感で、転職を決めたと推測される。 実際、昨年7月25~26日、韓国教員団体総連合会(教総)が全国幼・小・中・高教員3万2951人をアンケートしたところ、「教員は感情勤労者だ」という点に99.0%が同意した。苦情ストレスの程度について98.0%が「深刻だ」と答えた。 低い報酬も退職の主な理由だ。教総によると、2024年の新規教師(小学校)の賃金実受領額は約231万ウォン程度で、雇用労働省傘下の最低賃金委員会が調査した2023年の非婚単身勤労者(1人世帯)の生計費246万ウォンより低い。 教総は「低年次の教師たちが、自負心を持って教育活動に邁進できるようなインセンティブを用意すべきだ」と強調した。 (c)KOREA WAVE/AFPBB News
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