101回目の箱根路、「超高速」レースの予感…1万m27分台が過去最多20人
史上6校目の大学駅伝3冠を目指す国学院大は、前回と全く同じ27分台1人、28分台9人。しかし、10人の平均は一気に14秒近く引き上げ、3番手につけた。
エース平林清澄(4年)の27分55秒15に続き、青木瑠郁(3年)が28分2秒00をマーク。10人平均は青学大に約2秒差と、記録でも選手層の厚さを証明した。
出雲、全日本でも総合力を生かし、終盤に逆転での優勝を果たした。前田康弘監督は「復路に人材を置けるのが強み。復路のどこかで先頭に立つプランを描く」と、箱根でも逆転優勝のシナリオを用意する。
駒沢大、トップから最下位へ
他校を驚かせたのが駒大だった。10人平均が前回のトップから、一気に最下位の21位へ転落したからだ。
もちろん、実力を示す数字ではない。今季は1万メートルの競技会へ積極的に出ず、記録なしの選手が6人いた。一方、日本人1位の佐藤に続き、主将の篠原倖太朗(4年)は27分35秒05で同2位。28分36秒98にとどまる山川拓馬(3年)は全日本8区で区間賞を獲得した。
出雲、全日本でも青学大をしのぐ2位と底力を示し、藤田敦史監督は「次世代の下級生と佐藤、篠原を融合させ、総合優勝を目指す」と力強く語る。
出雲、全日本で4位の創価大は、10人の平均も4位。27、28分台は前回から2人増やし、13人で青学大に並んだ。27分41秒52のスティーブン・ムチーニ(2年)に加え、出雲2区で区間賞を獲得した吉田響(4年)を擁し、サプライズ優勝を狙っている。
10人平均で5位に入ったのが大東大。前回大会は9年ぶりのシード権獲得となる10位に入り、着実にレベルアップした。前回総合3位と躍進した城西大は、10人平均6位。3年生のビクター・キムタイ、斎藤将也が27分40秒台でチーム平均を引き上げた。中大以外の予選会組では、日大が10人平均を前回から約15秒縮め、7位と健闘したのが目立つ。
1万メートルの記録では、史上最高レベルに達した第101回大会の選手たち。大観衆が待つ新春の箱根路を、さらなる進化を遂げる晴れ舞台にしてもらいたい。