実験で明らかになった3日坊主になる原因とは?「1つのことに集中する」ことが成功への最速の道
「ダイエットを始めてもすぐにやめてしまう」「資格の勉強が続けられない」など、<よい習慣>を身につけたいけどうまくいかない……と悩んでいる方も多いのではないでしょうか。そんななか、「まずは、1つのスイッチになる習慣を徹底的に定着させることが大切」と語るのが、株式会社チームダイナミクス代表取締役・三浦将さんです。そこで今回は、三浦さんの著書『改訂新版 自分を変える習慣力 コーチングのプロが教える、潜在意識を味方につける方法』から、よりよい自分へと変わるための方法を一部ご紹介します。 【書影】習慣は才能を超える。「脳力」が伸びる潜在意識の活用術!三浦将『改訂新版 自分を変える習慣力 コーチングのプロが教える、潜在意識を味方につける方法』 * * * * * * * ◆習慣化の賢い始め方とは がんばったり、無理をしすぎてはいけない 一般に、習慣を身に付けようとする時に、その成功率はあまり高くありません(だからこそ、本記事を書いているのですが)。 「今回は絶対禁煙する」と言って、しばらくすると、喫煙所でタバコを吸いながら、「そんなこと言ったっけ?」というような言動・行動を繰り返す人がなんと多いことか。 ダイエットすると宣言して、リバウンドなしに成功する人のなんと少ないことか。 仕事がかなりできる人でさえ、ちょっとした習慣をつくることに成功しない。 実はこれ、習慣化にあたり、意志の力でがんばり過ぎたり、我慢をしたり、無理をしたりすることが原因です。 ここで強調したいのは、「意志の力は消耗する」という事実です。 つまり、意志の力で何とかやり続けようとするには、限界があるということ。 さらには、意志の力が消耗すると、パフォーマンスが下がっていくということです。
◆意志の力の実験 フロリダ州立大学社会心理学部のロイ・バウマイスター教授が、ある実験によってこのことを明らかにしました。 実験は以下のようなものでした。 教授は、学生を2つのグループに分け、それぞれのグループの前に焼きたてのチョコレートチップ入りのクッキーを置きました。 1つのグループにはこのクッキーを食べることを許可し、もう1つのグループには、我慢することを強要しました。 そして、両方のグループに、難しいパズルを完成させるよう指示を出しました。 結果はどうなったかというと、クッキーを食べたグループが平均してより長くパズルに取り組めたのに対し、我慢させられたグループは、パズルへの挑戦を投げ出した学生が多くいたそうです。 我慢という意志を働かせる必要があったグループは、意志の力に消耗が認められたのです。