今季のビッグトレンド、"ゴープコア”スタイル解剖 vol.2 ── シェルジャケット編
この春夏も、ゴープコア・スタイルの人気は継続中だ。全4回にわたり、トレンドを踏まえつつキーワード別にスタイリングを提案する。第1回のベストに続く2回目のキーワードは、機能性の高いシェルジャケットを中心に新たなエッセンスとして小物をプラスしたワンランク上のゴープコアスタイルを紹介する。 【写真の記事を読む】スタイリングとアイテムをチェック
グレーのナイロンシェルジャケット&チノ風のベージュパンツのコーディネートは、ともに化繊を駆使したテック感あふれるアイテムをチョイス。グレーとアースカラーのメインアイテムに対して、足元はボリュームのあるブラックのサンダルを合わせることでコーディネート全体を引き締めていることがポイント。さらに、カーキのショルダーバッグを加えることで、Y2Kなムードをプラス。というのも、ビッグフィットのチノトラウザーズにナイロンシェル、そして'90sなムード漂う光沢のあるナイロンツイルを使ったバッグを斜めがけすることがY2Kを象徴するスタイリングなのだ。 防水、透湿、そして軽量性を兼ね備えたシェルジャケットは、アウトドアフィールドでの急な天候変化に対応できるのはもちろん、前に振った袖の立体設計により、肩周りの運動性を向上することで快適性にもこだわっている。フロントには、スムーズに開閉できる止水ファスナーを使用。ダブルスライダー仕様で開け方を調節できるため、衣服内の換気にも役立つ。 絹のような滑らかな肌触りが特徴なエジプトの超長綿と、細番手のコットンを強撚して織り上げたオーガンジーストライプ生地を用いたオーラリーのシャツ。加工により一度生地を硬直させた後、ハンドメイドのワッシャーで優しく膨らみを持たせ、柔らかくふんわりとしたシルエットが特徴だ。透明感のある上質なシャツは、アクティブなスタイリングをエレガントに仕上げてくれる。 スタジオ ニコルソンのパンツは、フロント部分にはカーゴポケットを配した、ボリュームのあるフルレングスが特徴。コットンとポリアミドの混紡素材となっており、コットンでありながらスポーティな印象の生地感となっており、適度なテック感が漂う。 ギャザーの肩紐が静かなアクセントとなっている、ナイロンツイル仕様のオフィスバッグ。液流染色によって、ガーメントダイのような、ムラを表現した奥行きのある色合いを実現している。フィニッシュに撥水加工を施しているため、雨天での使用も可能だ。 ソフトブラックヌバックアッパー仕様のシューズは、甲部分のストラップと適度にボリュームのあるポリウレタンソールが際立つ。緻密に計算された都会的でシンプルなデザインは、ゴープコアスタイルとも相性抜群だ。 写真・長尾大吾 スタイリング・飯垣祥大 文・オオサワ系