31歳男性、年収500万円で残業は「月40~60時間」ほどです。知り合いから年収400万円で「残業月10時間」の仕事に誘われているのですが、やはり“残業が少ない”のはメリットとして大きいでしょうか?
1つの会社に長く所属していると、そこでの働き方が当たり前になり、どんな視点でほかの会社と比較すれば良いのか分からなくなることがあるでしょう。 ▼会社員で「年収1000万円」以上の割合は? 大企業ほど高年収を目指せる? 就職候補の会社を比較するための分かりやすい指標が、給与と残業時間です。 本記事では2つの会社を比較する視点として、30代男性の平均的な給与と残業時間を紹介します。また、1ヶ月あたりの残業時間の上限についても解説します。
30代男性の平均年収はいくら?
大手転職サービスの「doda」が2022年から2023年にかけて行った調査によると、図表1のとおり30代男性の平均年収は「494万円」です。
<図表1> doda 年齢・年代別に見る日本の平均年収 より作成 dodaによる調査ではさらに細かい結果も発表しており、図表2のとおり31歳男性の平均年収を見ると「465万円」となっています。
<図表2> doda 年齢・年代別に見る日本の平均年収 より作成 この結果を見ると、30代男性で年収500万円というのは平均よりも少し多いくらいの金額だと分かります。一方、年収400万円というのは30代の平均よりも低い金額です。 もちろん、年収400万円から昇給する可能性はあります。特に立ち上げたばかりのベンチャー企業などであれば、業績次第で大幅な昇給が見込めるかもしれませんし、ストックオプションがもらえるケースもあります。 しかし、年収400万円という金額は30代男性の給料としては少ないほうだということは、判断材料の1つとして頭の片隅に入れておくと良いでしょう。
30代男性の残業時間の平均は1ヶ月あたり何時間?
30代男性の1ヶ月の残業時間は、平均で何時間くらいになるでしょうか? dodaが2023年4月から6月にかけて行った調査によると、30代男性の平均残業時間は1ヶ月あたり「25.4時間」という結果です(図表3)。
<図表3> doda 平均残業時間ランキング【91職種別】 より作成 平均的な残業時間と比べると、月の残業時間が40~60時間というのは非常に多いと言えるでしょう。対して、月10時間の残業は平均よりかなり少ないです。 単純に残業時間だけを比較すると、月10時間というのは魅力的に思えます。しかし、残業時間は職種によって大きく異なります。図表4および図表5は、平均残業時間の多い職種と少ない職種のベスト5をまとめたものです。