31歳男性、年収500万円で残業は「月40~60時間」ほどです。知り合いから年収400万円で「残業月10時間」の仕事に誘われているのですが、やはり“残業が少ない”のはメリットとして大きいでしょうか?
<図表4> doda 平均残業時間ランキング【91職種別】 より作成
<図表5> doda 平均残業時間ランキング【91職種別】 より作成 もしも月10時間の残業をうたっている企業の職種が図表5で示したような職種ではない場合、実際に入社してみると思ったよりも残業が多いことがあるかもしれません。企業の実際の残業時間は、入社してみないと分からない側面があるため、ある程度は心構えをしておいたほうがよいかもしれません。 もっとも、残業時間が月40~60時間というのは平均から大きく外れた数値であるため、多少変動はあっても月10時間の仕事のほうが健康面ではよいかもしれません。残業時間が多くてつらいと感じているなら、年収は減っても残業の少ない企業に就職することも検討すべきでしょう。
1ヶ月の残業時間は何時間まで許されているの?
労働基準法では、労働時間は1日8時間まで、1週間に40時間までと定められています。しかし、労働基準法36条に基づく労使協定、いわゆる「36協定(サブロク協定)」を締結することで、企業は労働者を残業させることができるようになります。 残業時間の上限は、1ヶ月に45時間まで、年間で360時間までが原則です。しかし、臨時的な特別の事情がある場合は、特別条項を定めた労使協定を結ぶことで、上限以上の残業が可能になります。ただし、無制限に残業させられるわけではなく、労働時間について以下の条件を守らなくてはなりません。 ・年720時間以内 ・月100時間未満 ・複数月平均(2ヶ月平均~6ヶ月平均までの全て)が80時間以内 ・原則である月45時間を超えられるのは年間6ヶ月まで これらの条件が守られていない場合は、違法な残業である可能性があります。弁護士などに相談することを検討してください。
自分がどのような暮らしを送りたいかをイメージして仕事を選ぼう
30代男性の年収として500万円は平均よりも少し高いくらいの水準ですが、月40~60時間の残業は平均に比べてかなり多いです。一方、年収400万円は30代男性としては少ないほうですが、残業が月10時間だけというのは、家族との時間や趣味を楽しみたい人にとって魅力的でしょう。 どちらの仕事を選ぶべきかは、自分がどのような暮らしを送りたいかによって変わります。自分が理想とする暮らしをイメージしながら、どちらの仕事であればそれを実現できるのか、この点を意識して仕事を選んでみてください。 出典 doda 平均年収ランキング(年齢・年代別の年収情報)【最新版】 doda 年収の高い職業は?平均年収ランキング(職種・職業別)【最新版】 doda 平均残業時間ランキング【91職種別】今の仕事の残業は少ない?多い? 厚生労働省 時間外労働の上限規制 執筆者:FINANCIAL FIELD編集部 ファイナンシャルプランナー
ファイナンシャルフィールド編集部