ロシア原油処理量、10カ月ぶり低水準-ウクライナのドローン攻撃影響
(ブルームバーグ): ロシアの1日当たり平均原油処理量が、週間で10カ月ぶりの水準に落ち込んだ。これに先駆け、ウクライナはロシア国内の複数の主要製油施設をドローンで攻撃した。
業界データに詳しい関係者によると、今月14-20日のロシアの原油処理量は日量503万バレルにとどまった。過去のデータを基にブルームバーグが試算したところ、月初の最初の13日間の平均と比べて同40万バレル余り減少したことになる。
ロシアによる侵攻が3年目に入る中で、ウクライナは前線への燃料供給抑制と石油収入を断つ狙いから、ロシアの主要産業をドローン攻撃の標的としている。ブルームバーグの調べによると、今年に入ってから13の主要製油施設と2つの小規模施設がドローンの攻撃を受け、合計で日量48万-90万バレルの原油処理能力が稼働停止に追い込まれた。
ただ、損傷していない他の施設が稼働率を引き上げたため、実際の製油量の減少は見込まれているよりも小さい可能性があると、ブルームバーグが調査したアナリストは指摘した。
直近では先週末にロシア南部で小規模のスラビャンスク製油所が攻撃を受けた。ブルームバーグの調査によると、新たなドローン攻撃がない場合、今後数週間のロシアの製油量は日量500万-520万バレルで推移する可能性がある。ドローン攻撃による損傷のほか、予定される定期的なメンテナンスも影響する見込みだ。
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原題:Russia’s Crude Refining Drops to 10-Month Low on Ukraine Attacks(抜粋)
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