日本製鉄によるUSスチール買収計画を認めず バイデン大統領が発表
バイデン米大統領は3日、日本製鉄による米鉄鋼大手USスチールの買収計画を禁止すると発表した。買収が米国の国家安全保障を損なうおそれがあると判断した。 バイデン氏は声明で、「鉄鋼は我が国のインフラ、自動車産業、防衛産業を稼働させている」と主張。今回の買収で米鉄鋼大手の一つが外資の傘下に入れば、「我が国の安保と重要なサプライチェーン(供給網)にリスクをもたらす」と訴えた。 同盟国間の民間企業どうしが合意した買収を、米大統領が認めないのは極めて異例だ。石破茂首相は2024年11月、バイデン氏に書簡を送り、買収を認めるよう要請していた。米紙ワシントン・ポストによると、側近らがバイデン氏に対して、買収の阻止は今後の日米関係に悪影響を与えるとして翻意を求めたが、バイデン氏の考えは変わらなかったという。
朝日新聞社