民間ロケット「カイロス2号機」打ち上げも…“飛行中断”何があった? スペースワン社が原因説明 「失敗と捉えていない。失速することなく次の挑戦に」3回目へ前向き
2度の延期を経て、きょう18日ようやく打ち上げられた小型ロケット「カイロス」。しかし突然「飛行中断」が発表されました。原因は何だったのでしょうか。 【打ち上げの瞬間】カイロス2号機、宇宙に飛び立つが…飛行中断
■カイロス2号機「飛行中断」何があった?
打ち上げから約3時間半後。ロケットを開発した「スペースワン」が会見を開き、飛行中断の理由について説明しました。 (遠藤 守取締役)「リフトオフから80秒過ぎに1段目のノズルの駆動制御に異常発生。その結果、飛行中のロケットの姿勢にも異常がみられています。計画の飛行経路の限界線を越えて、飛行中断が約3分7秒の時点で行われたことがわかっている」「ノズルの異常が発生した段階では、まだ飛行状態としては許容される範囲内を飛行していたので中断措置にはならなかった」 遠藤取締役によると、1段目の分離と衛星を覆うカバーの分離まではできたものの、80秒ごろにノズルの駆動制御に異常が発生し、計画していた飛行経路から西にずれてしまったため、発射から3分7秒後に「飛行中断」措置が取られたということです。
■「失敗と捉えていない」3回目の挑戦へ前向き
最高到達高度は約110キロ。宇宙空間には達したものの衛星の軌道投入までには至らなかった「カイロス」。ただ、社長は早くも次の打ち上げに目を向けていました。 (豊田 正和社長)「私どもは今回の事象は失敗とは捉えていない。今回得られた経験・データは次の挑戦の糧になる。失速することなく次の挑戦に臨んで2号機を打ち上げられた。3号機も加速することができると考えている」
■「何回も失敗して良いので何回も打ち上げて欲しい」見守っていた人たちは…
その思いは打ち上げを見守っていた多くの人たちも同じです。カイロスに搭載された人工衛星のひとつを製作した東京の高校生は― (広尾学園高校 矢尾海心さん) 「機材をそろえるなどいろいろな努力、積み重ねをしてきたので、それが報われないのは非常に残念だと思うんですが、スペースワンさんに今後3号機、4号機と期待していきたい」 (打ち上げを見に来た人) 「民間でここまでできるのは素晴らしい。何回も何回も挑戦して下さい。何回も何回も失敗しても良いので何回も打ち上げて欲しいです」 「つぎ3号機ですよね、半年くらいかかるので来年ですね、また楽しみにしてます、なかなか成功するまでは開発者の努力が報われるのを期待しています」 (『newsおかえり』2024年12月18日放送分より)
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