【有馬記念】徐々にポジションアップの前走内容を評価 東大HCの本命はアーバンシック
グランプリホースに輝くのは
今週日曜日は中山競馬場でGⅠ・有馬記念が行われる。3歳ダービー馬ダノンデサイル、菊花賞馬アーバンシックが主役となるなか、海外で好走したローシャムパークやシャフリヤール、プログノーシス、国内で古馬GⅠを勝利したベラジオオペラやブローザホーンなどが集結した。 【有馬記念2024 推奨馬】名実ともに日本最強馬! 中山コースは複勝率100%(SPAIA) ドウデュースの出走取消によって混戦模様となり、どの馬がグランプリホースとなるのか。過去10年データから、悔いのない馬券を組みたい。
4コーナー時点で前にいたい
<有馬記念 4角通過順別成績> 1~4番手【8-3-4-31】勝率17.4%/連対率23.9%/複勝率32.6% 5~9番手【2-6-3-42】勝率3.8%/連対率15.1%/複勝率20.8% 10番手~【0-1-3-57】勝率0.0%/連対率1.6%/複勝率6.6% 秋古馬三冠の中で唯一直線の短い中山競馬場で行われる有馬記念。芝2500mの特殊なコース形態も相まって、いかに良いポジションでラストスパートできるかが重要なレースとなる。4コーナー(2周目。以下同様)通過順別の成績を見てみよう。 成績がいいのはやはり4番手以内。ただし、3コーナーでも4番手以内だった馬が【4-2-4-25】複勝率28.6%に対し、同5番手以下は【4-1-0-6】複勝率45.5%。先行策を取り続けるより、マクリのように徐々に位置を上げる戦術を取ったほうが好走率はグッと高まる。 アーバンシックの菊花賞がまさにそういった競馬で、重い印を打ちたい。 4角10番手以降からの勝利例はなく、2、3着に数頭きている程度。うち18年シュヴァルグラン、19年ワールドプレミア、22年ジェラルディーナは1000m通過61.2秒以下とペースが流れていた。スローペースで差してきたのは20年サラキアだけだ。 前走時の通過順(海外レース除く)で見ても勝ち馬は全て前走4角9番手以内、10番手以下は【0-2-1-35】。ダノンデサイル、ハヤヤッコ、シュトルーヴェが該当する。ダノンデサイルは2走前以前に先行策を取っており他2頭とは少し事情が違うが、菊花賞のような形になると勝機が薄い。 ただし前走先行【1-3-3-30】連対率10.8%、複勝率18.9%と、前走差し【6-4-4-57】連対率14.1%、複勝率19.7%の比較では後者に軍配が上がる。有馬記念で先行した馬に限っても、前走先行【1-1-1-7】複勝率30.0%、前走差し【4-1-0-11】複勝率31.3%。そもそも2走連続で先行できた例の方が少ない上、好走率でも劣っている。 差す競馬をしてきた馬で先行する、あるいは徐々にポジションを上げていくのが有馬記念の好走パターン。この顕著な例がC.ルメール騎手だ。過去10年の当レースで【2-3-2-2】。騎乗した9頭のうち前走差し追込が6頭いたが先行策を6回とり、9戦全て4角8番手以内で回ってきた。 「普通の先行馬」より「差す競馬をしてきたが先行もできそうな馬」を狙うのがベター。スタニングローズやスターズオンアース、ディープボンドといった先行馬は推奨できない。 最後にシャフリヤールについて。大外枠を引いたのち飛び出した逃げ宣言。思い浮かぶのは昨年のスターズオンアース2番手追走からの2着だろう。 しかしデータ上、外枠からの逃げは苦戦傾向。8枠の逃げはアエロリット(12番人気14着)、7枠の逃げは18年キセキ(2番人気5着)、22年タイトルホルダー(2番人気9着)と凡走例が多い。 逃げではないが、14年には7枠のエピファネイアが4角先頭から2番人気5着に敗れた。今回のシャフリヤールも見送りの判断をする。