企業のトップに聞く!“賃上げ”の見通しは…「モチベーション保つため必要」 物価高騰の中で模索する企業も「もらうものも高くしていかないと…」
株式相場の格言では“辰巳天井”と言われ、株価が上がるとされる巳年の今年。私たちの暮らしはどうなっていくのか、県内企業のトップたちに今年の景気や賃上げの見通しを聞きました。
■多くの企業が“賃上げ”へ前向きな姿勢
【石破首相】 「賃上げと投資がけん引する成長型経済を実現して参ります」 年頭会見で石破総理がその実現に向けて意気込んだのが“賃上げ”です。 【県労福協 小林俊夫 副理事長】 「働く物、生活者、生活困窮者のために、誰一人取り残さない社会を実現するために」 県内でも労働団体が主催する集会で今年の賃上げの目標が共有される中、別の会場では賃上げのカギを握る県内企業のトップが集まっていました。 【記者リポート】 「円安や物価高など様々な影響を受けた2024年から年が明け、2025年。企業のトップたちは賃上げや景気の見通しなど、どのように考えているのでしょうか」 【不動産業】 「去年が平均で5.1%の賃上げだったという話だったが、私個人とすれば6~7%の賃上げをしたい」 【IT業界】 「生活の中では、どうしてもお金はかかるので、賃上げを会社としてもやるよという意思表示というか、モチベーションを保つために必要なのかなと、自分の社員時代を考えると思う」 多くの企業が今年の賃上げについて前向きな姿勢を示しました。
■物価高・円安影響も…賃上げ模索する企業
続く物価高や円安の影響を受けている企業も様々な工夫により賃上げを模索しています。 【デザイン業】 「価格高騰とか印刷費高騰だったり、資材自体の高騰というのは全般的にあるので、その分、利益圧迫するというところは出てきている。(賃上げは)こちらも、もらうものも高くしていかないと難しい」 【IT業界】 「同じものを作るのにかかる人数と時間をどれだけ減らすことができるか、もしくは同じ時間で、より多くの価値を生みだすことができるかというところに取り組んでいる」
■飛躍目指すトキエア「賃上げする方向で頑張りたい」
一方、去年就航したトキエア。 所有する機体のトラブルにより、現在全便欠航中という苦しい2年目のスタートとなっていますが、いち早い運航再開と路線拡大により飛躍を目指すとしています。 【トキエア 長谷川政樹 社長】 「我々の会社の社員はほとんど県外から集まっているので、そういった皆さんが新潟に来てよかった、新潟に来て給料もそこそこもらいながらと言えるような会社にしたいと思っているので、そういう意味では、賃上げする方向で頑張っていきたい」 物価や燃料価格の高騰などが続く見通しの2025年。意気込み通り賃上げは進むのか、企業トップたちの舵取りが問われます。
NST新潟総合テレビ
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