豪当局、厳格な住宅ローン規制維持 雇用市場減速を警戒
[シドニー 25日 ロイター] - オーストラリアの銀行規制当局は25日、住宅ローンの返済能力を実勢より3%ポイント高い金利で審査する現行のルールを維持すると発表した。高水準の家計債務や生活費高騰の持続、信用の伸びの加速、雇用市場の減速を理由に挙げた。 豪州の住宅ローンに関する指針では、金融機関は新規借り手の返済能力を審査する際、実勢より少なくとも3%ポイント高い金利で評価することが義務付けられている。 豪健全性規制庁(APRA)はインフレが鈍化し、金利上昇のリスクは後退した可能性が高いものの、労働市場の減速によって「家計所得にショック」が生じる恐れがあると指摘。 APRAトップのジョン・ロンズデール氏は「悪い景気シナリオが現実になった場合、高水準の家計債務は重要な脆弱性だ」とし、「不良債権も増加しており、特に失業率が上昇すれば、さらに増加する可能性がある」と述べた。