外国人が暮らしやすい世界の都市ランキング スペインが上位を独占
外国人移住者の「天国」と言われるスペイン
■世界で最も暮らしやすい都市ランキングの上位を独占するスペイン ランキングの上位に入ったスペインの都市はバレンシアだけではない。今年のランキング上位25都市のうち、スペインからは5都市が入り、同国は大勝利を収めた。1位のバレンシアに加え、スペイン南部のマラガと東部アリカンテがそれぞれ2位と3位に入ったことで、同国は外国からの移住者にとっては天国だという名声を確固たるものにした。 2位のマラガは定住のしやすさでは1位となり、幸せだと答えた外国人が最も多かった。だが、1位のバレンシアと同様、就労指数では44位と低迷し、外国人移住者はキャリアの見通しや雇用の安定性に不満をこぼした。それでも、定年退職した回答者の43%がのんびりとした生活を送るためにマラガを選んだと答え、太陽が降り注ぐ快適な気候を賞賛した移住者は、実に99%に上った。 3位のアリカンテもスペインの都市で、家賃が手頃でIT設備も整っていることから、外国人移住者にとって不可欠なものの指数でも7位と貢献した。回答者の70%近くが、アリカンテの住宅は手頃だと答えている。 スペインのその他の都市では、首都マドリードが7位に入った一方で、第2の都市バルセロナは21位と、例年より大きく順位を下げた。とはいえ、バルセロナは世界でも最高水準と評される文化や料理の素晴らしさで依然として際立っている。 ■その他の世界の注目の都市は? スペイン以外に目を向けると、ランキングの上位に入った都市は世界の多様な地域から選ばれており、生活様式も千差万別だ。スペインの3都市に続いて上位5位以内に入ったのは中米のパナマ市とメキシコ市で、個人向け金融と定住のしやすさが評価された。パナマの首都パナマ市は物価の安さで際立っており、メキシコの首都メキシコ市は活気にあふれた文化や社交環境で人気を集めている。 タイの首都バンコクは6位で、物価の安さや外国人を温かく迎え入れる雰囲気が移住者に評価された。このほか、アラブ首長国連邦(UAE)の2都市、8位の首都アブダビと9位のドバイは、手頃な価格の住宅や効率的な行政、IT設備の充実度など、外国人移住者にとって不可欠なものの指数が高かった。