「僕自身は去年、守備重視のチームにいたので...」古巣に完敗のGKポープ・ウィリアム、攻撃重視のマリノスで必要な擦り合わせは? 「全員の意識が足りない」
守備と攻撃は表裏一体
[J1第18節]横浜 1-3 町田/6月15日/日産スタジアム 横浜F・マリノスは6月15日、J1第18節でFC町田ゼルビアとホームの日産スタジアムで対戦し、1-3で敗れた。 【PHOTO】サポーターが創り出す圧巻の光景で選手を後押し!Jリーグコレオグラフィー特集! 立ち上がりからボールを保持した横浜は、14分に宮市亮の今季公式戦初ゴールで先制。その後もポゼッションで上回り、試合を優位に進めていたが、43分に一瞬の隙を突かれてセットプレーから被弾すると、後半も町田の勢いを抑えきれず、57分と61分にも失点を許し、完敗を喫した。 横浜に移籍後、初の古巣対戦となったGKポープ・ウィリアムは、3失点を喫した試合を次のように振り返った。 「前半は良い形で先制点を取れて、このまま1-0で進めながらっていうところで、僕も去年に在籍した時にあったような、何もないところから1点が生まれるというか、それが彼らの強さだし、あれで少し狂ってしまった部分は間違いなくある。それで勢いづかせてしまって、いけるぞっていう認識にさせてしまったのは悔しい。個人的にも負けたくない相手だった」 リーグ戦で横浜が先制しながら逆転負けした試合は、今季4度目。これに対してポープは「ボールを握る部分はある程度できたけど、結果がついてこない以上は、そこに意味はない」とコメントし、さらにこう続けた。 「アンカーの脇だったり、セカンドボールの拾い合いになった時に人がいない分、そこに薄さは出る。ウイングも前への意識が強いなかで、サイドバックにリーチを作られたりとか、相手に余裕を持たせる場面がどの試合も多いので、まずは自分たちの守備の形をもう少し構築していかないといけない。 新しいシステムをやったり、去年から積み上げてきたものとはちょっと違った部分にチャレンジをしていて、去年の積み上げがない状態でやっているので、歯痒いけど、何かを成し得るにはこういう痛みの時間だったり、苦しい時期を過ごさなきゃいけない。戻すっていう選択肢も、もちろんあるとは思うけど、新しい形にチャレンジしているなかで、もっと積み上げていかなきゃいけない」 ただ、横浜は7月14日のJ1第23節・鹿島アントラーズ戦まで、中2~3日で公式戦8連戦が続く。過密日程のなかで、チームとしてどう積み上げていくかが重要になる。 「もっと選手で意見を出し合って擦り合わせていかなきゃいけない部分は間違いなくある。アタッキングフットボールは攻撃重視でやってきたけど、僕自身は去年、守備重視のチームにいたので、守備の部分を比較したら全員の意識がまだまだ足りないと思う。やっぱり守れての攻撃だし、表裏一体なので」 中3日で控える次節、横浜はサンフレッチェ広島をホーム(ニッパツ三ツ沢球技場)で迎え撃つ。総得点32でリーグトップ(6月15日時点)の攻撃力を誇るチームから勝点3を奪うためには、トリコロールの守護神が指摘した守備意識の改善も必須と言えるだろう。 取材・文●金子徹(サッカーダイジェスト編集部)