運命のドラフト 1位公表1球団以下は13年「ゼロ」以来 一番人気の金丸を意識した情報戦
【記者の目】事前の1位指名公表は広島のみで、1球団以下は公表ゼロだった13年以来となった。なぜか。アマチュアNo・1投手の関大・金丸の存在が大きい。昨年の「西武ドラ1」だった武内は、最下位チームで10勝を挙げた。大学時点での評判では武内すら上回る金丸は、間違いなく一番人気だ。ここまで抜けていると、公表したとしても他球団が競合を避けて撤退するとは限らない。 ドラフト当日に方針転換できないというデメリットもある。公表してしまえば当日、金丸に多くの球団が競合することが濃厚となり「当たり」の確率が極めて低くなっても撤退できない。当日まで金丸の競合数に注視し、大商大・渡部、福岡大大濠・柴田らで単独指名を狙う選択肢も残しておきたい。それに「宗山が3球団競合止まりならば獲りにいこう」などともう1人の目玉への急転も可能だ。野球は9回2アウトから。24年ドラフトも当日の最後まで情報戦が続きそうだ。（アマチュア野球担当キャップ・柳内 遼平）
