なぜ阪神打線は拙攻が続くのか 糸井氏が持論「チャンスでの打席こそリラックス」が必要
「ソフトバンク2-0阪神」(14日、みずほペイペイドーム) 阪神は14三振を喫して今季9度目の完封負け。デイリースポーツ評論家・糸井嘉男氏(42)は自らの経験を踏まえて「チャンスでの打席こそリラックス」と拙攻続きの打線にアドバイスを送った。 【写真】こんなに落胆する岡田監督珍しい うつむき、歯を噛み締める ◇ ◇ モイネロ投手は先発に転向しても中継ぎの頃と変わらない印象でした。真っすぐが速く、独特のカーブは初見で打つのは難しい。スライダーもあり、右打者にとってチェンジアップが厄介な球になります。追い込まれると厳しいので、阪神打線も積極的に振りにいったように見えました。ただ、チャンスをつくっても得点圏で1本が出ない、もどかしい展開になってしまいました。 僕は現役の頃、得点圏で好投手と対戦する時、狙い球を絞りつつ、甘いコースにくると狙い球と違う球がきても打ちにいってました。球種、コースのどちらかに絞ると、打ち崩すのは難しくなります。もちろん経験も大切ですが、チャンスでの打席こそリラックス。集中力を高めて打席に入ることが大事だと思います。 この夜は3投手の継投で14三振を喫しました。選手たちも何とかしようと思っているはずです。昨年は四球をもぎ取り、粘りが見えました。追い込まれると、1球ファウルを打つだけでもいい。そうした打席での積み重ねが攻略につながっていくと思います。 伊藤将投手は責められません。あの一発だけでした。プロ初ヒットを打った笹川選手、プロ初本塁打を放った広瀬選手を含めてソフトバンクの選手層の厚さを感じる一戦になりました。中継ぎ投手も盤石で、パ・リーグを独走する強さが垣間見えました。