「花火の騒音」ストレスでレッサーパンダの親子が死亡か。動物園が祝日の規制求める(スコットランド)
スコットランドのエディンバラ動物園で、レッサーパンダの親子が立て続けに死亡した。スコットランド王立動物園協会(RZSS)は、イギリス各地で祭りが開催される祝日「ガイ・フォークス・ナイト」での花火の騒音に対するストレスが死因だとしており、政府に規制を求めている。 【画像】死亡したレッサーパンダのロキシー
同園の発表によると、10月末にレッサーパンダのジンジャーが9歳で死亡した。その5日後、ジンジャーが産んだロキシーも生後3カ月で息を引き取った。
同園は当初「死因は不明」としていたが、英ガーディアン紙によると、解剖の結果、夜に打ち上げられた花火の騒音に過剰反応し、嘔吐物を喉に詰まらせたと結論づけた。
イギリスでは毎年、11月5日の祝日「ガイ・フォークス・ナイト」に合わせ各地で祭りが開催される。「ボンファイヤー・ナイト」「ファイヤーワークス・ナイト」とも呼ばれ、祝日前後には街中で花火が打ち上げられる。
暴動に発展したり、逮捕者が出たりすることも珍しくない。そのため今年は、エディンバラの4つの地域で11月1日から10日間、花火の使用を禁止する法律が施行された。スコットランドでは初めてだ。
RZSSの副会長ベン・サップル氏はBBCに、ロキシーは祝日の夜に巣穴に入ったものの「恐ろしい音」に耐えられなかったと語った。
「一般市民への花火の販売を禁止し、組織がかりのイベントにおける照明のみ許可するよう、政府に求める声を支持しています」
「ロキシーのような動物が壊滅的な打撃を受ける事態を避けながら、人々が伝統的な祭りを楽しむことができるようになります」
RZSSや動物愛護団体は、花火の個人使用を限定し、最大音量を引き下げたり、花火の包装に音量の表示を義務づけたりする規制を新たに設けるよう、英政府とスコットランド政府に求めている。