Marketing Briefing[日本版]: 広告業界を主導しつつある Amazon とウォルマート
Amazonとウォルマートの競争が、広告業界において新たな展開を生んでいる。 オンラインでの商品購入が一般的になり、eコマースが急速に発展したことでデジタル広告と顧客との接点が増加した昨今、リテール業界の巨人である両社が持つ膨大な顧客データは、デジタル広告市場において非常に重要な立ち位置を占めるようになりつつある。 加えて、動画コンテンツも台頭し、リテールデータと動画配信プラットフォームが持つデータの統合は、広告を新しいステージに押し上げる可能性を秘めているようにも思える。以下では、Amazonとウォルマートの広告領域における直近の動向を示した3記事を紹介する。
Amazonプライムビデオと広告
Amazonによる広告領域での大きな一歩は、Amazonプライムビデオによる広告付き動画配信サービスの導入だ。同サービスは月間1億1500万人の視聴者を抱えており、米国内外のプライム会員向けに広告付きプランをデフォルト化したことで大手広告主の興味を引いている。広告主は高額なCPMにもかかわらず、Amazonの提供する貴重なリテールおよびeコマースデータ、強固なクローズドループ型のアトリビューションに惹かれているのだ。 Amazonの広告事業は、広告主が期待する機能を充実させ、第3者機関によるアドベリフィケーションなどが含まれている。マーケターは、Amazonのエコシステム全体でブランドのプロモーションを展開することが可能となっている。 記事の詳細はこちら 広告付きプライムビデオのCPMは5000円以上に。期待される「Amazonの広告事業」の全貌
Amazonによって変化を強いられるエージェンシー
そうしたなか、Amazonのエージェンシーは従来のeコマース枠を超越し、大手ブランドに焦点を当てている。デジタルマーケティングエージェンシーのアカディア(Acadia)やフォートレスブランドグループ(Fortress Brand Group)は、トップオブファネルでのブランド認知度向上と、リテールメディアキャンペーンの提供に注力しているようだ。 Amazonが広告業界に与えている変化は大きく、エージェンシーもそれに応じ、マーケティングキャンペーンやチャネルを総合的に活用する戦略を展開するようになってきた。それらエージェンシーのクライアントも効率的なマーケティングサービスを求めているという。 記事の詳細はこちら Amazon によって複雑化する広告業界:代理店に求められる「カメレオン的」視点