WBC世界スーパーフェザー級3位力石政法が大橋ジムに移籍「恩返しできるよう世界王者に」
プロボクシングWBC世界スーパーフェザー級3位力石政法(30)がLUSH緑ジムから大橋ジムに移籍すると2日、発表された。 同日、横浜市内の大橋ジムで、大橋秀行会長(59)とともに移籍会見に臨み「今日付で大橋ジムの一員になりました。伝統ある、偉大な先輩方がたくさんいるジム。足を引っ張らないとうに。移籍を快諾してくれた(LUSH緑ジム)松尾(敏郎)会長と受け入れてくださった大橋会長に恩返しできるように世界王者になって頑張ります」と決意を示した。 今年3月、イタリア・ローマでマイケル・マグネッシ(イタリア)との同級挑戦者決定戦で12回TKO勝利し、指名挑戦権を得た後、専属プロモート契約を結んでいた元世界3階級制覇王者亀田興毅氏が運営する3150FIGHTと契約を解除。松尾会長と今後の世界ロードに向けて話し合った。力石は「世界戦をすることも難しい階級なので、チャンスも1回しかないと思っていますし。自分の中で世界王者になるためには、と考えると大橋ジムに移籍することが最良の選択だと思った。(松尾会長から)お前の好きにしていいと言われ、大橋ジムに移籍したいと話した」と心境を明かした。 次期挑戦権を得ているとはいえ、選手層の厚い階級でマッチメークも簡単ではない。スパーリングパートナーを含めた練習環境面も考慮しての決断だったという。力石は「日本で1番素晴らしい環境といったら大橋ジムだと思っている。そこで悔いなく挑戦したいなと思っている」と言葉に力を込めた。キッズ時代に兄の元WBC世界ライトフライ級王者矢吹正道と大橋ジムで練習し、以前にスパーリングパートナーとして大橋ジムに出げいこした経験もあるという。 これで4団体統一スーパーバンタム級王者井上尚弥(31)とも同門となる。中学時代に井上と試合した経験もある力石は「緑ジムでは兄と自分が一番上の立場になるが、大橋ジムでは自分よりも上の立場の人がいる。上の人の背中をみられる」と声をはずませた。すでに井上にも移籍のあいさつを済ませたという。 これまで東洋太平洋同級王座、WBOアジア・パシフィック同級王座を獲得した力石は現在、同級でWBC3位、IBF3位、WBO7位にランクされている。力石は「マッチメークについて自分から言える身分ではない。希望として前回の出来が良くなかったので、もう1試合挟んでから世界戦したいという旨は伝えました。どのタイミングで世界戦できるか分からないので、すぐに決まればすぐにでもやりますと大橋会長に伝えてあります」と口にした。 大橋会長は「10月に試合をやって、年内か来年、未定ですが、世界挑戦するのがベストだと思っている」と見通しを明かしていた。【藤中栄二】