最後の最後に決定機をモノにした帝京安積が初の全国へ
夏冬通して初となる全国大会出場だ。 6月1日、令和6年度全国高校サッカーインターハイ(総体)福島予選準決勝が行われ、帝京安積は東日本国際大昌平に1-0で勝利。今年度から男子サッカー競技が福島県開催となる関係で、2校が出場できる枠の1つを手にした。 【フォトギャラリー】帝京安積 vs 東日本国際大昌平 「内容はすごく悪かった。我慢できないプレーもあったし、相手の2トップを恐れすぎて最終ラインが下がったのでそこはもう少しやってほしかった」 小田晃監督が振り返ったように、立ち上がりから主導権を握った一方で、噛み合わないシーンが散見。押し込んだ後にカウンターを浴びるシーンが目立ち、ヒヤリとする場面を何度か作られた。オフェンス面も全体が間延びし、距離感が悪くなった関係で攻撃に厚みが出ない。2トップの白坂晴人(3年)と宗形享(3年)が前線で孤立し、時間の経過とともに思うように形を作れなくなった。 後半に入って距離感は多少改善されたが、カウンターから決定機を作られる。不用意なファウルも目立ち、46分にはMF上遠野祐也(2年)にバー直撃の直接FKを蹴り込まれた。それでも粘り強く戦い、相手に得点だけは許さない。なんとか凌ぐと、最後の最後に決定機をモノにした。 63分、左サイドからアーリークロスが入ると、宗形がヘディングで合わせる。右ポストに当たると、こぼれ球を白坂が押し込んだ。これが決勝点となり、強化をスタートさせてから16年目で初となる全国大会出場を決めた。 「力をもっとつけないといけない。全国大会に出て簡単に負けてしまうようでは恥ずかしいだけ。もっとやるしかないと思う」とは小田監督の言葉。初出場の喜びはもちろんあるが、課題が残ったゲームに反省の弁を口にした。 2日の決勝では尚志と対戦する。1月下旬の東北新人戦の決勝では2-4で敗れており、格上の相手であるのは間違いない。そのライバルに対し、どんな戦いを見せるのか。短い時間で準決勝の課題を整理し、初の優勝を目指して王者に挑む。