お金を気にせず、自分の意志で好きなときに会社辞める!自分軸で選択するためのガイド
60歳よりもっと早く辞めたい? なら早く貯める!
冒頭に紹介したFIREは、たとえば40歳代のリタイアを目標に年収の25年分を貯めようと主張します(年400万円なら1億円)。これはなかなか大変なので、私は「日本版FIRE」として50歳代のリタイアか60歳でスパッと辞めることを提案しています。 60歳リタイアなら、65歳までの5年間がやりくりできればOK。年400万円で暮らすなら2000万円があれば辞められます。ただし「老後に2000万円」は65歳以降のために別途必要なお金なので、単純合計すれば4000万円。できれば困ったときのバッファーとして5000万円くらいを持って60歳を迎えたいところ。退職金額などをしっかり把握し、NISAも使った資産形成をしてみてください。 50歳代のリタイアはさらに5~10年多くお金を貯める必要があり、難易度は増します。しかしFIRE本の著者などは、米国株式への投資や不動産投資など、それなりのリスクを取りつつも、長期にわたった資産形成に取り組むことで、50歳代リタイアを実現しています。あなたがまだアラサー世代だったら、本気を出してみる価値はあります。 ただし「仕事がしたくない」だけでの早期リタイアはあまりおすすめしません。これをやると、「リタイアはしたものの、何もやることはない…」という虚無状況に陥るからです。(孤独に耐えられず、また仕事をする人もいる) 経済的な余裕があって、やりたいことが明確なら、どんどん早期リタイアをしてください。60~64歳までの間でもリタイアの決断はあっていいのです。
リタイアシフトの時代~辞める主導権はあなたにある!
リタイアシフトのポイントをまとめてみました。ここでのカギは「主導権はあなた自身」にあるということです。 「国が年金の受給開始年齢を決めるから、そこまで働く」、とか「会社が定年年齢や継続雇用年齢を決めるので、そこまで働く」という発想は受け身の発想です。 仕事の内容でも「会社に言われるがままに働く」ほどつまらないことはありません。だとしたら、最後の引退時期くらいは、自分で決めたいもの。 あなたの会社員人生において「辞め時は自分が辞めたいときに、自分で決める」くらい痛快なことはありません。40歳代で辞表をたたきつけることは無理だったとしても、最後の最後くらい自分のリタイア時期を自己決定してみてはどうでしょうか。 自分なりの「リタイアシフト」、少しの計画や準備で実現可能です。ぜひチャレンジしてみてください。 山崎俊輔 フィナンシャルウィズダム代表。ファイナンシャルプランナー。夫婦で共働き、共家事、共育児しながら子どもふたりを育てている。 Source: 厚生労働省
山崎俊輔