完全非接触おしぼり供給機「SAWANNA」、飲食店のプラ削減や従業員の負担減に/Field Alliance
Field Alliance(愛知県大府市)は、2020年から完全非接触の自動おしぼり供給機「SAWANNA」を販売し、コロナ禍を経て支持を伸ばしている。 同社は自動車部品メーカーの社内ベンチャーとして2019年に設立された。開発には自動車部品製造で培ったセンサー技術が生かされている。 2024年2月には「日本青年館ホテル」の館内レストランに設置され、ホテル業界で初導入となった。Field Alliance業務部部長の祝篤史氏に話を聞いた。
「SAWANNA」の商品名は“さわらない”という言葉に由来している。手をかざすとセンサーが感知し、ウェットティッシュが排出され、片手で切り離して受け取ることができる。おしぼり供給機はこれまでもあったが、ボタンなどを押す必要があり、完全非接触の製品は無いに等しい。同社社長の松尾基氏の子育てに関する悩みが開発のきっかけだった。
発売時期がコロナ禍だったこともあり、完全非接触である点が特に支持され、販売を伸ばした。祝氏によれば、販売実績は約1900台で、飲食店や百貨店、保育所、医療機関などが主な販売先だという。 飲食店の導入では、脱プラスチックやコスト削減、従業員の負担軽減に寄与する点もアピールする。「おしぼりを利用しない人もいるため、個包装だと未利用分の無駄が出やすい」(祝氏)。また、包装フィルムのごみは床に散らばってしまうことも多く、拾い集める際に、従業員の腰に負担となってしまう。引き続き、飲食店やホテルなどを中心に展開していく方針だ。
食品産業新聞社
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