【バスケ】初制覇狙うB1名古屋D 梶山信吾GMがキープレーヤーの“推しポイント”を解説
バスケットボールBリーグ1部(B1)のプレーオフ、チャンピオンシップ(CS)で、名古屋ダイヤモンドドルフィンズは11日に準々決勝第1戦を迎える。レギュラーシーズン最終戦まで優勝の行方がもつれた西地区で、6連勝フィニッシュし1位。ホームにシーホース三河を迎え撃つ。【取材・構成=奥岡幹浩】 ◇ ◇ ◇ 大波を何度も乗り越え、名古屋Dが初の地区優勝を遂げた。レギュラーシーズンは開幕7連勝と好発進も、12月は負け越し。同月中旬の天皇杯第3ラウンドでは、宇都宮に27点差をつけられ大敗を喫した。梶山信吾ゼネラルマネジャー(GM、47)は「苦しいときに、チームが自分たちと向き合った。結果を真摯(しんし)に受け止め、次につなげてきた」と成長を実感する。 1月から3月にかけては、クラブ最多記録に並ぶ11連勝をマーク。さらに最終盤には、島根や琉球などの強豪相手に6連勝を飾って優勝をつかんだ。 「自分たちらしさ」を意味する「Be Us」が合言葉。ショーン・デニス監督が指揮を執り3年目を迎えた今季は、その意識がさらに強くなった。梶山GMが監督としてチームを率いた頃から、攻守の切り替えの速いトランジションバスケを掲げてきた。スピード感あふれる戦術を、チーム一体となって磨き上げた。 今季から主将を務めるのが日本代表候補でもある須田侑太郎だ。「Be Us」のキーワードを実行するうえで、頼れるキャプテンの存在は大きい。梶山GMは「選手たちがやるべきことを、須田が明確に掲げてくれる」と信頼を置く。人間性においても評価は高い。落ち込んでいるチームメートにタイミング良く声をかけるなど、精神的支柱となっている。 頂点を狙ううえでキープレーヤーとなるのが、主将の須田、司令塔の斎藤拓実、大黒柱のエサトンの3人。守備力と3点シュートを長所とする須田について、梶山GMは「いちばんの魅力はコート上でのパッション。チームを鼓舞する力」と力を込める。 ポイントガードの斎藤については「天才的なスキルとスピード」が唯一無二の存在と評価。さらに、ファンから「エサ神」と称されるエサトンについては「外国籍選手では珍しく、献身的なプレーでも貢献してくれる。ずっと走り続け、リバウンドでも頑張ってくれる」と“推しポイント”を解説する。 シーズン終盤に梶山GMは、「まずはホームコートでチャンピオンシップを迎えること。これは絶対達成したい」と言い切っていた。最初の目標をひとつクリアした。次なる目標は、過去2年連続で敗退している準々決勝の壁を越えること。そして最終的な目標は、もちろんリーグ制覇だ。【奥岡幹浩】