2023年の出来事を堤伸輔が振り返る──「大谷翔平」「WBC」「藤井聡太」「YOASOBI」ほか、ライブエンタメ“超・私的”10大ニュース
2023年の出来事を総括。編集者・コメンテーターの堤伸輔のライブエンタメ“超・私的”10大ニュースとは? 【写真を見る】大谷翔平の躍動! YOASOBIの熱狂!
堤伸輔が振り返る2023年
この1年間、ライブのエンターテインメントをどのくらい観たか数えてみた。野球、バスケなどのスポーツからコンサート、演劇、そしてお笑いまで、計45回。スポーツ記者でも音楽・演劇評論家でもない身としては、ますまずの数だと思う。もちろん、テレビやネットでの観戦・鑑賞はさらにある。図々しいと思われるかもしれないが、直接この目で見たライブエンタメを中心に、2023年の「10大ニュース」を綴ってみたい。はい、大いに偏っています。“超・私的”と題したのもそれゆえです。
WBCでの日本チーム劇的優勝/1位
2023年は大谷翔平の年だった。これには、99%以上の日本人が異論ないだろう。その始まりが、3月に開かれたWBC(ワールド・ベースボール・クラシック)での優勝だ。チームメートに呼びかけた「(メジャーリーガーたちに)憧れるのはやめましょう」の名言。準決勝メキシコ戦でのヘルメットをかなぐり捨てての激走と二塁上での雄叫び、そして決勝アメリカ戦のマイク・トラウトとの僚友対決。ただ勝つだけではなく、これほどのドラマを用意して実現できる存在がこの世にいたのだ。 私はアメリカには行けなかったが、東京ドームでの大谷の勇姿、そして日本チーム全体の集中・躍動は、じっくり見ることができた。粒揃いの投手陣、頼りになる打者たち。豪州戦での大谷のホームランの初速は凄かったが、打球が伸びていって外野席上の白いデジタルスクリーンが背景になったところで見失った。着弾地点を確認できなかったのは野球を何百試合も見てきた中で最大の“不覚“だった。
大谷翔平のメジャーリーグ本塁打王獲得/2位
え、2番目も大谷?と言われるかもしれないが、ここは主張させてください、あのメジャーで本塁打王になるのは凄いことなんです、と。 イチロー選手がメジャーリーガーになった2001年から、私も毎年のように海を渡り、試合を観てきた。メジャー30球場のうちこれまでに16球場を訪れ、取材で選手のロッカールームを見る機会を何度も得た。そこで目にしたトップクラスのメジャーリーガーたちの(半ば裸の)姿は、それこそ衝撃だった。これほど鍛え上げた、これほど大きな肉体があるのか! そしてグラウンドで見せる運動ポテンシャルの高さ。しかし、彼らを上回るパワーと技術を発揮し、右肘の手術で離脱するまでに44本を放った大谷。本塁打至上主義と言われるアメリカでホームラン王になったのは特筆すべきことだ。 自身2度目のシーズンMVPを、投票した野球記者たちから満票を集めて獲得したこととともに、このトップ10の上位に書き残しておきたい。
【関連記事】
- 2023年の出来事を堤伸輔が振り返る──「大谷翔平」「WBC」「藤井聡太」「YOASOBI」ほか、ライブエンタメ“超・私的”10大ニュース
- 2023年の出来事を武田砂鉄が振り返る──「パーティ券」「岸田首相」「大阪・関西万博」「マイナンバーカード」ほか
- WBC・大谷翔平&ヌートバー、サッカー・三笘薫&三浦知良、フィギュア・羽生結弦ほか ──2023年に最も読まれたスポーツの記事は?『GQ SPORTS アクセスランキング』
- 【エンゼルス・大谷翔平】番記者が語る“オオタニ”の素顔とは?──『SHO-TIME 大谷翔平 メジャー120年の歴史を変えた男』
- 『孤独のグルメ』の井之頭五郎とタグ・ホイヤー、「2ドルのロレックス」、オメガ×スウォッチ「ムーンスウォッチ」ほか ──2023年に最も読まれた腕時計の記事は?『GQ WATCHES アクセスランキング』