【MLB】 佐々木朗希の評価は? 「(FAなら)10年3億ドルになる」 元同僚や球団幹部が証言
MLB公式サイトが今オフにポスティング・システムからメジャー挑戦を目指す佐々木朗希(ロッテ)について分析。各球団の幹部、そしてロッテで同僚だったジェームズ・ダイクストラの証言を基に、プロスペクト(有望株)に詳しいジョナサン・マヨ記者がスカウティング・レポートを綴った。「(FA市場なら)10年2億7500万ドルから3億ドル」「これほど素質のある投手は他に思い浮かばない」と佐々木は手放しで絶賛を受けている。
まず各球種の分析では、佐々木の4シーム、スプリッター、スライダーにいずれも高い評価がついた。佐々木の代名詞とも言える4シームには、20-80スケール(最低20、平均50、最高80のスカウトが用いる評価軸)で最低でも70、さらには滅多に出ない80評価が付くかもしれないと言われるほどの高評価が付いた。佐々木の4シームは今季、球速と変化量が若干落ちたとの報告もあり、空振り率が前年から低下。しかし、最速102マイル(約164キロ)の4シームは十分メジャーでも通用すると言われている。 そして、佐々木の決め球・スプリッターは、元同僚のダイクストラが「国民的球種」と絶賛した。佐々木の今季のスプリッターの空振り率57.1%は、MLBのランキングに当てはめると全体2位の高水準。また、ダイクストラは「ブルペンで見ていてここまで衝撃を受けたのは、ホワイトソックスでクリス・セールのスライダーを見たときだけだ」と、今季のサイ・ヤング賞確実のエースの決め球に佐々木のスプリッターを重ね合わせた。 さらに、佐々木のレパートリーの中では第3球種であるスライダーにも、プラス評価を与えるスカウトがいたようだ。佐々木のスライダーは、40.7%もの空振り率を記録している。 総合的に佐々木は「ナンバーワンになる可能性がある」(ある球団の国際スカウト部長)と、非常に高い評価を受けた。仮に佐々木がインターナショナル・ボーナスプールのルールに該当せず、今FA市場に出ていたらどのような評価を受けていたかと尋ねられたある球団の国際スカウト部長は「10年10年2億7500万ドルから3億ドルになると思う」と回答。また、ダイクストラは佐々木の英語やマウンドでの技術を熱心に習得しようとする姿勢にも触れ、「ブルペンを見て戻ってきて、『佐々木は私が今まで生で見た中で最も偉大な投手の一人だろう』と言ったんだ」と佐々木の実力に太鼓判を押した。