ロッテ・佐々木朗希、自己ワーストタイ5失点に怒り ベンチ内で床を蹴り「思うようには投げられなかった」
(パ・リーグ、日本ハム6-3ロッテ、7回戦、日本ハム6勝1敗、10日、エスコン)ふがいない自分への怒りだった。降板直後。ベンチに戻ったロッテ・佐々木朗希投手(22)は床を蹴り上げ、珍しく感情をあらわにした。 「思わないような結果になりました。思うようには投げられなかったかな」。5回2/3で自己ワーストタイの5失点。5四球は自己ワーストで、球数はプロ入り後最多の123球を数え、今季2敗目(3勝)を喫した。 チームの連勝が4で止まり、吉井監督は「とにかく調子が悪かった。(あれほど制球に苦しむ姿は)初めて見ました。結果的には引っ張りすぎた私の判断ミスです」と渋面を作った。 不調の原因は、初めて臨んだエスコンフィールド北海道のマウンドに適応できなかったことと推測される。コントロールが身上のソフトバンク・和田が昨年9月17日に自身13年ぶりの6四球を与えた例もあり、各球団の主力投手の間でも「マウンドが高く感じる。常に上を向いて投げている感じ」との声は多い。公認野球規則でマウンドの高さは10インチ(25・4センチ)と定められており、あくまで〝肌感覚〟の問題ではあるが…。 事実、小野投手コーチも「初回を投げ終わって戻ってきたときに、本人が『ブルペンの傾斜と感覚が違う』とは言っていました。その中で、最後まで1球種(スライダー)だけは修正が効かなかったようだ」と明かした。投手とは繊細な生き物。「弘法筆を選ばず」とはなかなかいかない。(東山貴実)