芝浦エリアの大規模再開発が「ブルーフロント芝浦」に決定!空を写すツインタワーが目印
野村不動産とJR東日本は5月30日に都内で「芝浦プロジェクト」記者発表会を行い、共同で推進する「芝浦プロジェクト」の街区名称を「BLUE FRONT SHIBAURA(ブルーフロント芝浦)」に決定したことを発表した。 【写真】発表会場に展示された「BLUE FRONT SHIBAURA」模型 「芝浦プロジェクト」は野村不動産が保有する「浜松町ビルディング」、JR東日本が保有する「旧東海道貨物支線 大汐線用地」を合わせた4.7haの敷地にツインタワーを段階的に開発。最先端の設備と仕様を備えたオフィス・ホテル・住宅・商業施設などからなる延床面積55万㎡の複合施設で、東京ベイエリアにおける国内最大級のプロジェクトとなる。設計は槇総合計画事務所が手がけ、竣工は南側の1棟目「S棟」が2024年度、2棟目「N棟」が2030年度を予定。 「BLUE FRONT SHIBAURA」は同プロジェクトの “空と海の最前列” という圧倒的な開放感を表現し、芝浦エリアの価値を高めることで東京の発展にも寄与。ニューヨーク「4ワールド・トレード・センター」などを手がけた槇総合計画事務所による建築デザインは、世界最大の水都だった江戸の歴史を踏まえ、東京の陸と海の調和を取り戻す開発を目指した。 特徴的なタワーは見る角度によりさまざまなフォルムに変化し、季節のうつろいや天候、時間による光の加減に呼応しながら多様な表情を見せる。
野村不動産ホールディングスの新井聡社長は「S棟の工事は今年3月13日に建物最上部の地上約230mに到達し、来年2月にスケジュール通り竣工する予定だ。建物には周囲の風景を写し込むカーテンウォールを採用。海が空の色を映して表情を変えるように、季節や天候により表情が変化する点に注目してほしい」。 JR東日本の竹島博行執行役員は「JR浜松町駅の交通結節機能を高めるべく、2026年度中に北口自由通路・南口自由通路などの完成を予定。今後、浜松町駅周辺エリアは劇的かつさらに魅力的な街へ変貌を遂げていく」と挨拶した。 続いて野村不動産の松尾大作社長が、プロジェクトの開発意義を「芝浦プロジェクトは築地市場跡地や内幸町の開発、晴海をはじめとする湾岸の住宅街、TAKANAWA GATEWAY CITYに囲まれ、浜松町駅周辺エリアにおいて竹芝・芝浦一丁目・浜松町駅西口の開発が進んでいる。三地区の事業者で連携して浜松町駅周辺エリアの活性化を担っていく」と説明。 高層部にはフランス・アコーグループ「フェアモントホテル」が日本初進出。年明け以降に婚礼や宿泊予約を開始し、2025年夏頃の開業を予定している。また、東京ベイエリアに点在するスポットをつなぐ舟の日常利用として、新たな舟運サービス「BLUE FERRY(ブルーフェリー)」の運行が開始され、さらに専用旅客船を建造して2025年度に就航を開始する。 水害対策も万全で、港区の津波ハザードマップでも敷地内の被災は想定されていないが、万が一防潮施設が破損するなどして敷地内に最大50cmの津波が到達する可能性を考え、1階に海抜4mの位置までの防潮板を設置。また、建物内で浸水した場合の対策として海抜8mの位置に防災センター、海抜23mの4階以上に電気施設などを設置している。