“何かを覚えておくためのセーブポイント”のような作品に、ルサンチカの新作公演「まさらまち」
ルサンチカ 新作公演「まさらまち」が、12月20日から23日まで京都・京都芸術センター 講堂で上演される。 【画像】ルサンチカ 新作公演「まさらまち」チラシ裏(他1件) これは、来年太田省吾の戯曲「更地」を、京都芸術センターで上演するルサンチカが、その準備として行う新作公演。「まさらまち」では、「更地」の物語から着想を得て、ルサンチカが“家と付随する生活”について実施したインタビューを元に、創作される。 構成・演出を担当する河井朗は、今年3月に「更地」の野外公演を行ったことに触れつつ「来年、太田省吾の気配が多く残る京都で『更地』を再び立ち上げます。そのためにインタビュー形式の作品製作と既成戯曲の立ち上げ方の交点を探して『まさらまち』と題した準備をしています。本作は出演者にインタビューを行い製作する演劇作品です。私たちが繰り返す毎日は生活と呼ばれていて、当たり前すぎて誰かに説明するまでもないことに溢れています。そんなものを一つずつ掬い上げては舞台上に配置するようにして日々完成へと歩みを進めています」「知らない事や知る由もなかった事、そして知らなくても良い事だらけの世の中にいて、私たちは何を記録し、何を忘れていくのか。この作品が何かを覚えておくためのセーブポイントのようになると良いのかなと思っています。ご来場、心からお待ちしております」とコメントしている。 ■ 河井朗コメント 2024年3月に東京・早稲田にある戸山公園で「更地」の野外公演を行いました。子供たちのはしゃぎ声や鳩の羽ばたく音、天気など、自分たちではコントロールしようもない大きな力を観客と共有することができ、大成功だったと思っています。 そして来年、太田省吾の気配が多く残る京都で「更地」を再び立ち上げます。そのためにインタビュー形式の作品製作と既成戯曲の立ち上げ方の交点を探して「まさらまち」と題した準備をしています。本作は出演者にインタビューを行い製作する演劇作品です。私たちが繰り返す毎日は生活と呼ばれていて、当たり前すぎて誰かに説明するまでもないことに溢れています。そんなものを一つずつ掬い上げては舞台上に配置するようにして日々完成へと歩みを進めています。 京都芸術センターの講堂で、出演者の方とのインタビューで、Aladdin(アラジン)ストーブの話になりました。もし夏にインタビューをしていたら、その家に冬をこせる装備があることを知らなかったと思います。そんなふうに知らない事や知る由もなかった事、そして知らなくても良い事だらけの世の中にいて、私たちは何を記録し、何を忘れていくのか。この作品が何かを覚えておくためのセーブポイントのようになると良いのかなと思っています。ご来場、心からお待ちしております。 ■ ルサンチカ 新作公演「まさらまち」 2024年12月20日(金)~2024年12月23日(月) 京都府 京都芸術センター 講堂 □ スタッフ 構成・演出:河井朗 ドラマトゥルク:蒼乃まを □ 出演 秋元隆秀 / 大石英史 / 田辺泰信