【ロッテ】佐々木朗希ファン感で決意「厳しい激励も力に」吉井監督「心から温かく送り出したい」
メジャー挑戦する佐々木朗希投手(23)が17日、ZOZOマリンスタジアムで行われたファン感謝デー「MARINES FANFEST 2024」に参加。CS以来、約1カ月ぶりに公の場に姿を現した。この日は公式戦のような速球ではなく、バットで球場を沸かせてMVPも獲得。「厳しい激励も全て力に変えてアメリカで頑張ってきます」と決意表明し、ロッテファンに別れを告げた。 【写真】吉井監督からファンにあいさつするよう促されるロッテ佐々木 ◇ ◇ ◇ 佐々木は、開会式でファンに向けて最後になるかもしれないメッセージを送った。「今回球団に後押ししていただき、メジャーに挑戦させていただくことになりました。ファンの皆さん、5年間熱いご声援ありがとうございました」。やや緊張気味に一言一句、かみしめるように言葉を紡いだ。「ケガなどでなかなかうまくいかず、つらい時もあったんですけど、吉井監督、コーチ、チームメート、スタッフ、たくさんの方々に支えられ、乗り越え、頑張ることができました。今回これまでいただいた熱いご声援、厳しい激励も全て力に変えてアメリカで頑張ってきます」と約2万9000人を前に誓った。 吉井監督からは「朗希は5年間マリーンズに所属して、いいピッチャーに育ってくれました。すごく貢献してくれました。挑戦する若い選手は応援したいと思っています。心から温かく送り出したい」と背中を押された。 最速163キロ右腕は海を渡る前に、バッティングセンスも見せた。「TEAMWHITE」「TEAMBLACK」に分かれて行われた白黒野球対決ではTEAMBLACKの「1番指名打者」でスタメン出場。試合前の円陣では「僕がマリーンズのユニホームを着てする最後の試合だと思うので、しっかり勝って送り出して欲しいです」と仲間に呼びかけた。注目の第1打席、投手・上田の初球112キロ直球を捉えた痛烈な当たりは右前打となり「最高です!」と無邪気に喜んだ。「(上田のボールは)めちゃくちゃ速くて、めちゃくちゃ手が痛いです」と苦笑い。2打席目も右中間へ適時打を放ち、マウンドではなく打席でのパフォーマンスで球場を盛り上げた。 2ショット撮影会ではファンから歓声が上がり、喜びのあまり涙を流すファンの姿も。「アメリカでも頑張ってください!」「5年間ありがとう!」というファンの温かい言葉に、表情が和らいだ。 束の間のファンとの触れ合いで、日本での剛腕伝説はいったん、終了。5年間の思い出と、ともに戦った仲間、ファンの声援を胸に刻んで、新たなステージへ踏み出す。【星夏穂】 ◆ポスティングシステム 海外FA権取得前に大リーグへ移籍できる制度。申請期間は11月1日に始まり、12月15日まで。申請手続き後、全30球団と交渉が可能となり、交渉期間が45日間ある。日本球団への譲渡金は、選手の契約で補償される額によって変動。25歳未満の選手はマイナー契約しか結べず、譲渡金は基本的には契約金の25%となる。 ◆佐々木朗希を狙う主な球団 大谷、山本が所属するドジャースが大本命とみられている。ヤンキースはブーン監督が「メジャーの先発ローテでエースになれるレベル」と絶賛。パドレスは、佐々木が尊敬するダルビッシュが在籍している。カブスはホイヤー編成本部長が、メッツはスターンズ編成本部長が来日して視察済み。フィリーズ、アストロズ、レッドソックス、レイズも日本最終登板を視察しており、ジャイアンツ、ブルージェイズ、レンジャーズの名前も挙がる。