チャレンジングな週末で予選8番手の角田裕毅、「チームにとって成功の1日」に満足感!専門メディアは「素晴らしい契約延長の祝い方!」
F1第9戦のカナダ・グランプリは6月8日に予選が行なわれ、ビザ・キャッシュアップ・RB(以下RB)の角田裕毅は4戦連続でQ3進出を果たし、8番グリッドを手にしている。 【動画】″プッシュ解禁”のチームオーダーに力強く応える角田「それが聞きたかった」 同日にRBとの契約延長が発表され、同チーム(アルファタウリ時代を含め)で5年目を迎えることが決定した角田は、フリー走行3回目(FP3)で31周回を重ねて1分13秒716という全体15番手となるベストタイムを計測した後、迎えたドライコンディションの予選ではQ1を2番手の好タイム(1分12秒748)で難なくクリアし、Q2も4番手で突破。そしてQ3は1分12秒414で8番手となり、今季7度目のトップ10入りを果たした。 予選を終えて角田は、チームの公式サイト等を通して、「見ての通り、チームが素晴らしい仕事をしてくれたので、今日は我々にとって成功の1日となりました」と、チームメイトのダニエル・リカルドが5番手につけるなど、チームとして結果を出せたことに喜びを表わし、自身について以下のように振り返っている。 「僕自身はFP3で苦しんだものの、予選ではとても良い方向に切り替えることができました。ターン2では残念ながら強い風を受けて多くのラップタイムを失いましたが、それでもQ3進出は悪くない結果です」 「これまでのところ、浮き沈みの多いレースウィークエンドで、僕にとってはチャレンジングですが、それでもこのように状況を好転させることができると、いつも良い気分になりますし、それはチームの功績です。明日(決勝)の天候がどうなるか大事ですが、車は良い状態であり、いうまでもなくもっとポイントを稼ぎたいので、2台ともトップ10フィニッシュを目指します」
2台揃ってのQ3進出に、RBは「素晴らしい! 何というパフォーマンスだ!」とSNSで両ドライバーに賛辞を贈ったが、マシンパフォーマンスの責任者であるギョーム・ドゥゾトゥーも「今日の予選は素晴らしいものになった」と満足感を示し、角田の働きについても詳しく言及した。 「Q1でユウキはラストラップでタイムを上げ、難しいFP3の後に素晴らしいリカバリーを果たして2番手となった。Q2では、新しいタイヤでの2度目のアタックで両ドライバーとも非常に良いラップを記録した。そして最後の予選セッション、ユウキは非常に良いラップを刻んだ。ターン2での突風で少しラインを外れたことで、幾らかタイムを失ったが、それでも8番手につけた」 各国専門メディアの報道を見ると、フランスのモータースポーツ専門サイト『NEXTGEN-AUTO』は「ユウキは8番手となり、これがチーム全体の素晴らしい結果を、さらに際立たせるものとなった。日本人ドライバーは、難しい週末を乗り越えて挽回できたことを喜んでいる」と、ポジティブにこれを伝えている。 英国のF1専門サイト『PLANETF1.COM』は、「カナダGP予選の勝者と敗者」と題した記事で、RB全体を「勝者」に選定。寸評では「新たなチームとの契約を祝うのに、なんと素晴らしい方法だろう! ユウキが2025年もRBに残ることが発表されてから数時間後、彼はQ3に進出し、最終的に8番手につけた」と綴ったが、「しかし、通常ならRBで最も輝くスターである日本人ドライバーだが、今回はリカルドにその座を譲った」とも付け加えた。 構成●THE DIGEST編集部