【毎日書評】無駄なものを手放し、人生を清算するスキル「コピー化」のメリット
パーパスの背景としてのミッション・ビジョン・バリュー
自分らしく生きるには、「パーパス(存在意義)」をコピー化することが大事だとお伝えしましたが、その際にまずは混同しやすい言葉として、ミッション(MISSION)・ビジョン(VISION)・バリュー(VALUES)があります。(54ページより) それぞれを確認してみましょう。 ミッション(使命)→過去 「我々はどこから来たのか?」という問いに呼応して自分の過去を振り返り、原体験と向き合う領域。たとえば、「昔いじめられた経験があるからこそ、『いじめ撲滅』が自分の使命になるというような感覚。 バリュー(価値基準)→現在 「我々は何者か?」という問いを通じ、自分を認識する領域。たとえばいまジャーナリストという職業に就いているのであれば、「自分は社会課題に訴えかけていくことが得意である」というように整理してみること。自分にできることから“いま、この瞬間”に行動していくわけです。 ビジョン(理想像)→未来 「我々はどこへ行くのか?」という問いを軸として未来に想いを馳せ、どこへ行くのか、目指したい理想像と向き合ってみる領域。その例として著者は、「助け合いの社会をつくる」という未来像にワクワクすることを挙げています。 過去にいじめを受けた原体験から、「いじめ撲滅」のミッションを持ち、現在のジャーナリストとしてのバリューで社会に対して問題提起し、未来にいじめのない「助け合いの社会をつくる」というビジョンを実現する。 (58ページより) このように、ミッション・ビジョン・バリューは「我々はどこから来たのか」「我々は何者か」「我々はどこへ行くのか」という3つの問いに呼応しているということ。「山登り」に置き換えたとすると、 どんな理由で? →ミッション(Must:使命を果たす理由) どのような山に? →ビジョン(Will:共に目指したい未来像) どのように登るか? →バリュー(Can:価値基準・行動指針) (59ページより) となるわけで、人生を山登りだと考えた場合であれば、「①どんな理由で、②どんな山に、③どう登るのか」という山登りのプロセスこそが唯一無二の人生を紡ぐということになるのです。(54ページより) 以後の章では、ことばを整えるための5ステップ、「コピー化」の活用事例など、実用性の高いノウハウが明かされていきます。 自社や自分たちのチームの「らしさ」を活かして仕事をしたい人を読者対象としているそうなので、参考にしてみてはいかがでしょうか。 >>Kindle unlimited、500万冊以上が楽しめる読み放題を体験! Source: 祥伝社
印南敦史