ニューイヤーカップの順位次第で降格も?
■宮崎ラウンド
このラウンド2年連続参加の鹿島、福岡に、鹿児島ラウンドから熊本、新たに千葉らJ2勢が加わった。ナビスコ杯を制した鹿島に対し、鉄壁の守備で今季J1昇格を果たした福岡の力がどこまで通用するのか。また大幅に選手が入れ替わり、昨年とは別のチームの印象が強い千葉、監督・コーチともに新体制で臨む熊本はチームの仕上がり具合が気になるところ。 鹿島:チーム得点王の金崎とは期限付き移籍の延長がかなわず、ダヴィとも契約満了。梅鉢、豊川ら若手有望株をレンタル移籍させるなど、得点力に不安が残る。補強もブエノ、三竿、永木ら中盤より後ろの選手が多く、少ないチャンスで如何に効率よく得点を挙げるかが今年の課題か。 福岡:昇格に貢献した選手の引き留めに成功。昨年のベースをもとにした守備陣に新戦力がうまく融合できるか。そしてその守備がJ1でどれだけ通用するか、得点力の強化が残留へのカギとなりそう。またオリンピック世代の金森、亀川、為田ら若手の成長も楽しみ。 千葉:24名が退団し、20名が新加入という異例な状態で、まさに一からのチーム作りとなる。昨年のレギュラーもほぼ抜けており、どんなチームになるのか関塚監督の手腕の見せどころでもある。近藤(柏)、阿部(甲府)、船山(川崎F)らを筆頭に新加入の選手は実績十分なだけに、戦術がはまれば一気の昇格もありえる。 熊本:小野前監督からヘッドコーチだった清川新監督へバトンタッチされ、コーチ陣も一新。さらに選手陣でもレギュラーだった養父や齋藤らが抜けるなど主力放出に陥ったものの、植田(岡山)佐藤(鹿島)村上(愛媛)ら経験豊かな選手を補強、さらに清武(鳥栖)のレンタル延長にも成功した。プレーオフ進出を目指して昨年以上の成績を目指す。
■鹿児島ラウンド
昨年に続き磐田、清水が参加。北九州と鹿児島Uが新規参加となった。このラウンドは今季新たな戦いに臨むチームが集まったといえる。J1参戦の磐田、J2降格となった清水、新スタジアムが2017年から使用開始となり、J1ライセンス獲得が可能となる北九州、J3参加の鹿児島Uなど、今年はやらなければならないチームばかり。各チームの意気込みが感じられるラウンドとなりそう。 磐田:駒野が移籍したものの、ジェイ、アダイウトンが残留し、中村(千葉)大井(新潟)を獲得、さらに新潟にレンタル移籍していた山本が復帰するなど3年ぶりのJ1復帰へ戦力は整った。得点力はあるだけに、守備力強化が残留へのカギとなりそう。 清水:チーム初のJ2での戦いとなる今シーズンに向け、昨年の主力慰留に成功。監督も昇格経験のある小林新監督を迎えるなど、J2仕様へシフトチェンジしつつある。とはいえ、J1とJ2は戦い方が全く別なだけに選手たちがそのギャップにいかに早く対応できるかが昇格への課題か。 北九州:念願のJ1仕様のスタジアムが2017年に完成する北九州。ライセンスが交付されれば、成績次第ではJ2卒業も可能なだけに選手、監督、チームの士気は上がっているはず。本山(鹿島)、池元(松本)、刀根(名古屋)ら地元出身の実力派選手も多く獲得し、昨年7位だった実力にプラスアルファができればプレーオフ進出は現実味を帯びてくる。 鹿児島U:初のJ3参戦。浅野体制2年目を迎える今年は、他チームと違い新卒の選手やJFLからの補強が目立つ。昨年のベースをもとにJ3での戦いにまず慣れることが今年の目標となりそうだが、1年でJ2へステップアップした山口のように何が起こるか分からないJ3だけに鹿児島旋風を巻き起こしてほしい。