食材費2500万円を過大徴収 障害者向けグループホーム「恵」10施設、指定停止 千葉県処分
障害者向けグループホーム大手運営会社「恵」(東京)の不正問題を巡り、千葉県は26日、県内10施設の事業所指定の効力を一定期間(3~12カ月)停止すると発表した。10施設で利用者から食材費計約2500万円を過大徴収していたことなどが判明した。効力の停止期間中は利用者の新規受け入れができなくなる。 県障害福祉事業課によると、対象は木更津市と野田市のそれぞれ2施設と八千代、君津、佐倉、四街道、松戸、市原各市にある施設の計10のグループホーム。このうち「グループホームふわふわ八千代島田台」は、最も重い新規利用者の受け入れ停止12カ月の処分を受けた。処分の効力は27日から。 県は2023年6月の厚生労働省の通知を受け、今年11月まで県が指定する12施設の監査を実施。従業員への聞き取りや立ち入りで不正の実態を調査した。 10施設で251人に対し、総額計2494万3092円の食材費の過大徴収が発覚。差額は現在、利用者への返金手続きを進めているという。 八千代、木更津、君津の3施設では虚偽の勤務表の提出があった。八千代と佐倉の施設では、適切な人員配置がない状態で、市町村が施設に支払う訓練等給付費を不正に請求した。 県の担当者は「事業所が提供するサービスの質の確保が重要。利用者が確実にサービスを受けれるよう、随時指導を行っていく」と話した。