過去のミスを引きずる人は、なぜ引きずるのか…「寝る前の考え事」がスッキリ消えるシンプルな習慣
過去にしでかしたミスのことを、いつまでもくよくよと引きずってしまうときはどうすればいいのか。Xで39万人以上のフォロワーを持つ精神科医Tomyさんは、「こういう方の特徴として、『悪いことが起きた時点で時間を止めてしまう』という傾向があります」という――。 【この記事の画像を見る】 ※本稿は精神科医Tomy『内向的な人の幸福戦略』(朝日新聞出版)の一部を再編集したものです。 ■目的もなく考え事をするとネガティブになる ---------- 先のことをあれこれ考えて不安になりがち。心配症を治して、ラクに生きたいです。 ---------- こういうとき、人間は思考だけを動かしています。つまりただ漠然と考えている。人間は目的もなく考え事をすると「よしなしごと」を考えるようになります。つまり、考えても仕方のないネガティブなことを考えるようになります。それは考えることが尽きてしまうからです。今アナタが起きてもいないことを考えてしまうのは、まさにこれに当たります。 それを防ぐためには、考えないこと。しかし、人間は考えるのをやめるのは難しい。こういった考えは「自動思考」といって、自動的に起きてしまうものですから、尚更です。ではどうすればいいのか。それは、違うことを考える。違うことを考えれば、今の考えを追い出すことができます。 では何を考えればいいのでしょう。 重要なのは、「出口があるもの」を考えることです。 一番良いのは、今目の前のことに集中する、考える。なぜなら、今やっていることは、それをやめたときに考える必要がなくなる。つまり出口があります。考えがネガティブになるのは、考えても仕方のないことを考えるからです。だから逆に目の前のことについて考える。
■目の前の「今」のことを考えていればいい たとえば食事をしているのなら、目の前の食事について考える。味わう。食事が終われば考えなくて済むからです。そして食事が終わったら、次のやることに集中する、考える。たとえば洗いものや片付けについて考えて集中する。今は移ろいゆくものですが、幸い目の前にはいつも「今」がある。 今のことを考えていれば、出口はあるし、尽きることはない。 だから未来の起きてもいないことを考える暇もなくなるのです。 もし、目の前にあること以外を考えるのであれば、「出口のあるもの」を考えるようにしてください。たとえば来週の旅行のプランをどうするか考える。これは延々と考え続けるものではありません。 こういった具合に今目の前のこと、あるいは出口のあることを考えていれば、それだけでいっぱいいっぱいになるはずです。漠然と頭をお暇にする余裕はありません。そして、気が付いたら心配性も少しずつ改善されていくはずです。 ---------- まとめ 今目の前のことを考える。もしくは答えの見つかることを考える。そうすればクヨクヨ考える時間はなくなるはず。 ---------- ■失敗から前に進むにはどうすればいいか ---------- 過去のミスを、ずっと引きずってしまいます。 ---------- こういう方の特徴として、「悪いことが起きた時点で時間を止めてしまう」という傾向があります。周囲の人にとって、アナタのミスはもう過去のことになっているのですが、当の本人だけずっと起きた直後のままの気持ちでいるんですよね。 一番良い方法は、「アナタの心の時間を進めること」なのです。 そのために必要なのは、「次のステップに進むこと」です。どんな失敗も、原因を探って改善すれば成功につながる。「塞翁が馬」などといいますが、まさにその通りで、失敗と成功は繰り返されるのです。 ミスが起きたことは過去のこととして、それに対して何ができるかを考え実行する。それしかありません。「ミスを引きずる」というのは、アテクシが良く言う「頭がお暇な状態」です。目の前のことに集中せず、頭がお暇になっているから、どうにもならないネガティブなことをクヨクヨ考えてしまうのです。頭がお暇になっている時間はもったいない。過去のミスから何を学ぶか、どう改善するかを進めてみてください。