きっかけは1通のメール、英ロイヤルバレエ団の最高位ダンサーになる夢をかなえた金子扶生さん 「ライバルは過去の自分」練習が自信になる【働くって何?】
▽「つらいからこそ、その先に何かあると信じて」とエール 金子さんは多忙な毎日を送っており、この記事の取材日時が固まったのは前日の夕方だった。インタビューは練習の合間を縫って稽古場で行った。 取材の最後に「金子さんにとって働くとはどういうことですか」と質問すると、「私はバレエを仕事と考えたことが一度もなくて、幼い頃からの夢で過ごせて、本当にありがたいと思うんです。自分の愛することをできる環境に感謝して毎日を過ごしています」と語った。 若い人に次のメッセージを送ってくれた。 「好きなことがあっても楽しいことばかりではないし、つらいことの方が多いのが当たり前だと思う。だけど、つらいからこそ、その先に何かあるということを信じて頑張ってほしい」 × × × 外務省によると、海外に住む日本人は130万人。幼い頃の夢をかなえた人、一獲千金を狙う人、日本社会に窮屈さを感じた人、何となく海外に行き着いた人など歩んできた人生は十人十色だ。【働くって何?】では、それぞれのユニークなストーリーを紹介し、「海外で働くこと」や「挑戦すること」の意味を読者と考えてみたい。