堀江瞬&江口拓也『ヤマト』思い出語る 野球部の応援ソング・欲しかったプラモデル
――アフレコの様子はどうだったんですか? 堀江:先ほども少しお話したのですが、桑島さんと一緒にアフレコをしたときに「もっと小姑で」「雪をいじめて」というディレクションでシーンをやったんですが、その後に桑島さんから「この役はホリエルにぴったりだね」って。その言葉が、イジドールくんのお芝居がよかったよという意味なのか、僕の中の必死に隠してたはずの、そういう意地悪な部分が見透かされてしまったのか……。それこそ先ほど言った「ハコクの剣」という朗読劇にも桑島さんも出演されていたんですが、そこでの稽古とか、舞台上以外のところでの僕を見てきた上での「ピッタリだね」という言葉だったのか。まだ真相はハッキリしてないんですけど(笑)。ただやはり「宇宙戦艦ヤマト」というのは長い歴史がある作品なので。収録の雰囲気がもう厳かすぎて。僕なんかは楽しくおしゃべりをするというよりは、とにかく背筋を伸ばしてやらせていただきます、という感じで緊張しながらアフレコに臨んでいました。 江口:僕もやっぱり基本的に1人、もしくはそのときに集まった2~3人ぐらいで収録することが多かったんですけど、マザー・デザリアムの役を潘恵子さんがやっていて。潘さんがいろいろと指令を出すポジションで、僕はその指令を受ける側なんですけど、実は潘恵子さんは、僕が声優になる前に通っていた専門学校で講師をされていて、授業を受けていたんですよ。そのときから、あんたいいわね、みたいな感じで言っていただいていたんです。 だから声優になったあとも結構気にかけてくださって、かわいがってもらったんですけど。今回初めて会話する役だったんで、うれしかったですね。ただ収録スケジュールを見たら当然別々なわけですよ。それでアフレコが終わった後にブースの方に行って「実は潘恵子さんって僕にとって師匠みたいな関係なんですよ。だからマザーからいろいろと指令を受けて、は! みたいな感じで返すのがすごくうれしかったんです」といったお話をしたら、次の週の収録場所を一緒にしてくれて。福井さんも入ってくるなり「先週あんなこと言われちゃったから」なんて言ってくださったんですけど、でもそのおかげで掛け合いで収録することができた。およそ19年越しくらいでご一緒することができて感無量でした。ただ収録の時は短パンで入ったんで、「海から来たの?」なんて言われてしまいましたけど(笑)。