木曽路周遊促進へ旧中山道を歩いて検証 野尻宿―須原宿間でイベント
大桑村の旧中山道・野尻宿―須原宿間で21日、木曽路ウオーキングイベントが開かれた。人気の宿場だけでなく木曽路全体で旅行者の周遊を促すため、一般参加者の協力を得て案内表示の設置状況などを検証する事業として、木曽広域連合が企画した。県内外から23人が参加して約8キロを歩いた。 事業の受託会社で、観光ルート開拓などを手掛ける会社・リベルタ(東京都)のスタッフが案内し、JR野尻駅を出発した。参加者は、外敵を防ぐための曲がりくねった街並み「七曲り」や、いぼが治るという言い伝えの「いぼ石」などを見ながら歩いた。分かれ道では間違った方向に行きそうになる場面もあり、「ここは案内表示が要るね」などと話していた。 名古屋市から来た会社員は「木曽路は何回も来ているが、この区間は初めて。のんびりした雰囲気があり、奈良井宿(塩尻市)などとはまた違った魅力がある」と話した。 木曽広域連合によると、インバウンド客を含め中山道歩きの旅行者は増えているが、来訪先は妻籠宿(南木曽町)、馬籠宿(岐阜県中津川市)、奈良井宿など人気のエリアに偏っている。地域振興課の小嶋忍さん(39)は「参加者の声を聞き、もっと木曽路を周遊して楽しんでもらえる環境を整えていきたい」と話していた。
市民タイムス